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英・EUもミャンマー国軍幹部への制裁検討 欧米で連携

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ラーブ英外相は11日、ミャンマーのクーデターに関与した国軍幹部などへの制裁を検討すると表明した(写真は3日、ロンドンにて)=AP

【ロンドン=中島裕介】英国と欧州連合(EU)はそれぞれ、ミャンマーのクーデターに関与した国軍幹部や国軍がからむ事業に制裁を科す検討に入った。米国ではバイデン大統領が制裁を科すための大統領令を承認しており、欧米諸国で連携して民主主義を否定する軍政への包囲網を敷く構えだ。

英国のラーブ外相は11日、ツイッターで米政権が制裁の実施を決めたことに歓迎の意を表したうえで「英国も自国の制裁制度の下で、緊急に対応を検討する」と表明した。「国際社会はミャンマーのクーデターを容認せず、これに対応を取る責任がある」とも訴えた。

英国はEU離脱をきっかけに人権や民主主義に脅威となる人物や組織に経済制裁を科す独自の制度を新設した。ラーブ氏は制裁対象や内容には触れていないが、国軍の幹部や軍の関係企業に英国の銀行を通じた取引や、英国で資産を持ち利益を得ることなどを禁じるとみられる。

英紙ガーディアンによると、英政権はミャンマー国軍が近く導入するとの情報があるサイバーセキュリティー法案に懸念を示している。軍に抗議する市民によるSNS(交流サイト)などでの活動や呼びかけを抑え込む可能性があるためだ。集会や表現の自由への侵害が確認できれば、英国が制裁を科す可能性はさらに高まる。

EUではボレル外交安全保障上級代表が9日の演説で、制裁発動の可能性に言及した。ボレル氏は「すべての選択肢を検討している」と指摘。軍が国の重要な経済インフラを所有していることも念頭に、軍が所有する企業への制裁を検討する考えを示した。ミャンマーへの開発援助や貿易の見直しも検討対象になると語った。

バイデン氏は10日のホワイトハウスの演説で「さらなる追加措置を講じる準備がある」とも警告し、民主化指導者のアウン・サン・スー・チー氏らを解放するよう求めた。ただこうした欧米諸国が足並みをそろえた制裁でミャンマーを追い込んでも、中国の支援により軍政が進むシナリオもあり得る。ミャンマーに数多く企業が進出する日本の政府の対応も焦点になる。

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ミャンマー国軍は2021年2月1日、全土に非常事態を宣言し、国家の全権を掌握したと表明しました。 アウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆したクーデター。なぜ起きたのでしょうか。 最新ニュースはこちら。

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