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欧州のコロナ規制、相次ぎ緩和 英は水際対策ほぼ撤廃 

(更新)

【ロンドン=佐竹実】欧州諸国が新型コロナウイルス対策の規制を相次いで緩和する。英国は11日から水際対策をほぼ撤廃したほか、フランスはワクチン接種証明の提示義務をなくす方向だ。感染者数は依然高水準だが、重症者が増えていないことから通常の生活に近づける。製薬会社も今年中の収束を視野に入れ始めた。

英政府は11日から、ワクチンを2回接種した人についてはイングランド地方に入国する際に求めていた検査を不要とした。隔離も必要ない。政府が変異型「オミクロン型」対策としてブースター接種(追加接種)を急ピッチで進め、重症者が減っていることが背景にある。イタリアは1日から、欧州連合(EU)などから入国する際に求めていた検査の陰性証明を不要にしている。

水際対策はオミクロン型の流行初期に緊急的に導入したもので、国内で感染が広がれば「もはや意味がない」(シャップス英運輸相)と判断した。人流を止め続ければビジネスや観光への影響も大きい。アジアでも、厳しい規制で知られたフィリピンが10日からワクチン接種済みの人について隔離無しの入国を認めた。

ブースター接種が進んだ欧州では、感染者の数よりも重症者の動向を重視する。規制解除には一部で批判もあるが、行動の制限はいつまでも続けられるものではなく、重症化率が高くなければインフルエンザなどと同じように扱うというのが英国などの立場だ。英国では人工呼吸器が必要な患者がオミクロン流行の間も増えておらず、足元では減少傾向にある。

水際対策だけでなく、国内での検査義務や感染者の隔離といった規制の緩和や撤廃も相次いでいる。

スウェーデンは9日から、国内での規制をほぼ全廃した。ロイター通信によると、無料のコロナ検査も打ち切り、事実上の終息宣言となる。ハレングレン保健相は「パンデミック(世界的大流行)は終わったといえるだろう」と述べた。もはや社会の脅威ではないと位置づけるという。英国も早ければ2月中に感染者の隔離義務を撤廃する方向だ。

フランス政府のアタル報道官は9日、国内の飲食店や長距離鉄道利用時などに必要になるワクチンの接種証明について「3月末か4月には撤廃できるかもしれない」と記者会見で語った。2021年12月ごろに始まったオミクロン型や、「デルタ型」による感染の波はピークを超えたとみられ、「(3~4月には)状況が十分に改善していると考えられる」と説明した。

ワクチンや治療薬を販売する製薬企業もコロナの収束を視野に入れ始めた。英製薬大手のアストラゼネカは10日、2022年のコロナ関連売上高が21年に比べ2割ほど減るとの見方を示した。治療薬が一部補うものの、ワクチン販売が減ると予想している。

スイスの製薬大手ロシュも、22年のコロナ関連売上高が21年比3割減るとみている。セベリン・シュワン最高経営責任者(CEO)は、4~6月には売り上げが減り、次第にパンデミックからエンデミックに移行するとの見方を示した。

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