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米欧、コロナ規制緩和徐々に ドイツは学校・理髪店再開

(更新)
ドイツのメルケル首相は10日、変異ウイルスへの警戒を呼びかけた=ロイター

【ベルリン=石川潤、ニューヨーク=白岩ひおな】新型コロナウイルスの感染拡大にブレーキがかかり、欧米各国が行動制限の緩和を探り始めた。ドイツは10日、商店やレストランの営業禁止を延長する一方で、学校や理髪店の再開を決めた。イタリアや米ニューヨーク市はレストランなどへの規制緩和に動いた。感染力が強い変異ウイルスが広がるなか、各国とも段階的に正常化を進めていく構えだ。

各国が緩和に動き始めたのは、新規感染者数が大きく減少しているためだ。米国では1月上旬に30万人に膨らんでいた1日あたりの新規感染者数が7日、10万人を下回った。英国も一時は6万人を超えていたが約4分の1に急減。ドイツやイタリアでも感染者数は減少している。

ドイツは10日、理髪店の営業を3月1日から認め、学校も各州の判断で段階的に再開していくことを決めた。レストランや商店などの閉鎖が3月7日まで延長されたため、ロックダウン(都市封鎖)の終了はまだ遠いが、規制強化一辺倒だったドイツがようやく緩和に向けて動き始めた。

「変異ウイルスと戦う」(メルケル氏)ため、規制緩和は少しずつ慎重に進めていく。メルケル氏は人口10万人あたり7日間の新規感染者数が35を下回れば、商店や博物館、美術館なども再開するという基準を示した。同値は一時200近かったが、足元では68まで下がっている。

英国のジョンソン首相も5日、規制緩和に向けた「ロードマップ」を22日にまとめる考えを明らかにした。3月8日の学校再開などが盛り込まれる可能性がある。ただ、ジョンソン氏は「この国の感染率はまだとても高く、新型コロナでの入院数も春のピークの2倍近い」とも語り、過度の期待を抱かないようにクギを刺した。

イタリアは1日、ローマやミラノを含む大部分で、レストランに午後6時まで店内営業を認めることを決めた。首都ローマの闘技場遺跡「コロッセオ」などの観光名所も再開した。オーストリアでは8日から商店の営業が再び始まった。

米国も各州が規制の緩和を進めている。ニューヨーク州はニューヨーク市内のレストランの屋内での飲食を12日から再開する。14日からとしていた従来計画を2日前倒しし、収容人数の25%を上限に屋内営業を認めることにした。

デラウェア州も12日から店内飲食やジムなどの営業を収容上限の50%まで許可する。ニュージャージー州は夜10時から午前5時の営業を停止する行政命令を無効とし、5日から収容上限も25%から35%に緩和した。マサチューセッツ州も入院患者の減少を背景に40%の収容人数でレストランの営業を許可している。

問題は、変異ウイルスが広がり、ワクチン接種も道半ばの状態で緩和を急ぎすぎれば、感染が再び勢いを増しかねないことだ。米国でも「制限の緩和は時期尚早」(米ジョンズ・ホプキンス大ブルームバーグ公衆衛生大学院のジャスティン・レスラー博士)との懸念が根強くある。

アイオワ州のレイノルズ知事は5日、マスク着用義務や集会制限を解除すると発表したが、デモインやアイオワシティなど州内の複数の都市は独自のマスク義務を継続する方針だ。デモイン市のフランク・カウニー市長は「州の決定は混乱を招き、足元の感染状況に照らして正当化できない」と表明した。

フランスは11月以降に商店の営業再開などを進めたが、感染者が再び増加し、厳格な外出制限を再開するかどうかの瀬戸際に追い込まれている。感染を封じ込め、経済への打撃を最小限に抑える最適解はどこにあるのか、各国の試行錯誤が続いている。

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