/

ECB、債券購入ペースの縮小決定 金融政策正常化へ一歩

(更新)
ECBは金融政策の正常化を慎重に探り始めた(独フランクフルトの本店)=ロイター

【ベルリン=石川潤】欧州中央銀行(ECB)は9日、新型コロナウイルス対応で実施している国債などの債券購入ペースの縮小を決めた。ユーロ圏で景気回復が進み、金融市場も落ち着きを取り戻しつつあるためだ。インド型(デルタ型)拡大で景気・物価の先行きが不透明なため緩和縮小は慎重に進めるが、危機モードを抜け出し、金融政策の正常化を進める最初の一歩となる。

ECBはコロナ危機に対処するため、総額1兆8500億ユーロ(約240兆円)の緊急買い取り制度を設け、少なくとも2022年3月まで債券などの購入を続けると約束してきた。現在はおおむね月800億ユーロのペースで買い取りを進めている。今回、今後3カ月の買い取りペースをこれまでの2四半期より「適度に低いペース」にすると決めた。

ECBのラガルド総裁は理事会後の記者会見で「景気回復は着実に進んでいる」と述べた。

ただ、債券の購入ペースを落としても、当面は緩和的な金融政策を続ける見通しだ。緊急買い取り制度自体を22年3月で終了するかは、声明文では示さなかった。今後の景気・物価を見極めたうえで、年末にかけて慎重に判断するとみられる。

ユーロ圏の経済成長率は21年1~3月まで2四半期連続のマイナスだったが、4~6月に大幅なプラスに転じた。域内総生産(GDP)は年末ごろに危機前水準を回復する見通しだ。物価上昇率も8月、ECBが目指す2%を大きく上回る3%に達した。エネルギー価格上昇の影響が大きいが、ドイツなどでインフレへの警戒が強まっていた。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長も年内に緩和縮小を始める方針を示し、カナダなども量的緩和縮小に動いている。景気・物価の改善が続くかは新型コロナ次第という面は残るが、ワクチン普及で経済の正常化が進むなか、異例の金融緩和からの出口を各国が探り始めている。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン