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テレノール、ミャンマー携帯事業を売却 110億円で

テレノールは通信の自由の尊重を訴えてきた(5月、ヤンゴンのショッピングセンター内の店舗)

【ロンドン=佐竹実、ヤンゴン=新田裕一】ノルウェー通信大手テレノールは8日、ミャンマーの携帯事業を1億500万ドル(約110億円)で売却すると発表した。2月の国軍によるクーデター後、ミャンマー当局は携帯通信網からのインターネット接続を制限するなど通信の管理を強めている。事業環境の悪化が続いたことで、売却を余儀なくされた。

売却先のレバノンの投資会社M1グループが事業を引き継ぐ。テレノールのシグベ・ブレッケ最高経営責任者(CEO)は「ここ数カ月、規制や人の安全などの面でミャンマーの状況は悪化している。あらゆる選択肢を考えた結果、会社の売却が最善であると判断した」とコメントした。

テレノールは、民政移行後の経済開放を受け、14年に現地で携帯通信事業に参入した外資の一角だ。KDDIや住友商事が組む国営のミャンマー郵電公社(MPT)に次ぐ第2位の携帯事業者で、人口の約3分の1にあたる約1800万人の利用者を抱える。

テレノールなど通信各社は、通信傍受システムの導入を求められている。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチのフィル・ロバートソン氏は「(当局の要求と通信の自由の尊重で)テレノールは板挟みになっていた」と指摘している。そのうえでM1グループについて「当局の人権侵害にあらがえるか不透明だ」とも指摘した。

テレノールはクーデター後も通信の自由の尊重を繰り返し求めていたが、クーデターで事業環境が悪化したとして、21年1~3月期にミャンマーの携帯通信事業に関する65億クローネ(約810億円)の減損損失を計上していた。

テレノールはミャンマーに投資する欧州企業の象徴的な存在だ。外資各社はクーデター後、事業を継続するべきか見極めを急いでおり、判断に影響を与える可能性もある。

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