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VW、電池正極材ベルギー大手と合弁 EV220万台分確保

【フランクフルト=深尾幸生】独フォルクスワーゲン(VW)は8日、ベルギーの素材大手ユミコアと電気自動車(EV)向け電池の正極材を合弁で生産すると発表した。2025年から欧州で生産を始め、30年までに約220万台分の生産体制を整える。EVの肝となる電池の需要急増で奪い合いが予想されるなか、内製化を進めて安定調達を確実にする。

正極材は電池の最も重要な部材の一つだ。合弁会社はまずVWがドイツ北部ザルツギッターで立ち上げ中の電池セル工場にEV約30万台に相当する20㌐㍗時分を供給する。30年に生産能力を160㌐㍗時分まで高める。

VWは3月、欧州に6つの巨大な電池セル工場を合弁などの形態で立ち上げる計画を打ち出した。ユミコアとの合弁によって同計画で必要となる正極材の半分以上を確保する。合弁会社は今後、正極材の原料となるコバルトやリチウムなどのリサイクルも事業範囲に含めることを検討する。

VWは8日、ドイツのライン川上流でリチウムを生産するスタートアップの豪バルカン・エナジー・リソーシズとリチウムの購入で合意したとも発表した。26年から5年間調達する。二酸化炭素(CO2)排出が少ないリチウム生産が売りのバルカンはユミコアや仏ルノーとも供給契約を結んでいる。

VWは電池開発スタートアップの米24Mテクノロジーズへの出資も決めた。製造プロセスの独自技術を持ち、電池生産のコストを大幅に削減できる可能性があるとしている。

自動車各社がEVシフトを進めるなかで電池の需要はぐっと膨らむ。下落傾向が続いた電池価格は下げ止まりつつある。今後は電池セルだけでなく、正極材などの主要部材やコバルトやリチウムといった原料まで需給が引き締まりそう。VWは資源から生産までの垂直統合を進め、価格や数量を安定させる狙いだ。

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