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ルーマニア選挙、左派野党が優勢、政情不安継続も

【ウィーン=細川倫太郎】東欧のルーマニアの総選挙が6日、投開票された。地元メディアによると、最大野党の中道左派「社会民主党」がオルバン首相率いる少数与党の中道右派「国民自由党」をリードしている。ただ、単独過半数の確保は難しいとみられ、政情不安が続く可能性もある。

首都ブカレスト近郊で投票する女性=AP

開票率が5割を超えた段階での得票率は社民党が約30%、国民自由党が約25%となっている。新型コロナウイルス感染への懸念から、投票率は32~33%と、ルーマニアの国政選挙としては過去30年間で最も低くなったようだ。

事前の世論調査で優勢だった国民自由党は、予想外に苦戦した。新型コロナウイルスの感染拡大による厳しい規制に国民の不満が高まり、選挙戦終盤で支持がしぼんだとみられている。社民党は政府の新型コロナ対策を批判してきた。

ただ、社民党が勝利しても政権奪取できるかは微妙だ。ルーマニアでは大統領が首相の任命権を持つ。現在のヨハニス大統領は国民自由党出身で、大敗しない限りはオルバン氏を再び首相候補に指名し、組閣を要請するとの見方がある。国民自由党は中道連合「USR-プラス」と連立交渉に入る可能性が高い。

ルーマニアは課題が山積している。目先は新型コロナの対策強化だ。米ジョンズ・ホプキンス大学によると、6日時点で同国の1日あたりの死者は134人と第1波が襲った春のピークに比べ約4倍多い。医療関係者や病床の不足が一因といわれ、医療体制の拡充が急務になっている。

所得の低さから若者が西欧に移住して、人口減少にも歯止めがかからない。競争力のある産業育成や雇用創出が不可欠になっている。長年の課題である政治家の汚職の撲滅に向けた改革も道半ばだ。

前回の2016年の選挙では社民党が圧勝した。政府による司法介入や汚職で批判を浴び、首相交代を繰り返し、19年10月に政権崩壊に追い込まれた。これを受け、同年11月にオルバン内閣が発足し、その後の地方選挙などで国民自由党は勝利してきた。ただ、議会第1党は社民党のため、不安定な政権運営が続いている。

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