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英、原発30年までに8基建設 50年に原発比率25%に

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【ロンドン=中島裕介】英政府は6日、エネルギーの安定供給に向けた新たな中長期計画を公表した。2030年までに原子炉を最大8基建設し、50年時点の原発比率を足元の16%程度から25%に引き上げる。原子力も含めた「低炭素」電源の比率を足元の6割ほどから30年までに95%に引き上げることも「可能だ」とした。

新型コロナウイルス危機後の需要の急増やロシアの軍事侵攻に伴うエネルギー価格の高騰を受けて計画を策定した。英国は経済制裁の一環として、ロシア産原油の輸入を22年中に止め、天然ガスもその後早期にゼロにする。英国の総需要に占めるロシア産比率は原油が8%、ガスが5%と高くないが、同国産の化石燃料に依存しなくても安定供給が確保できる方策を並べた。

柱となるのが原発の発電量の増強だ。政府統計によると、総発電に占める原発比率は20年時点で16%だが、これを原発の新規建設や技術革新で1割ほど引き上げる。現在稼働中の原発は30年代半ばには全て操業期間を終え、停止する可能性が高いため対策を急ぐ。

建設地として、すでに工事に入っている英南西部ヒンクリーポイントや、日立製作所が事業運営から撤退したウェールズのアングルシー島などの名前が挙がっている。50年に向けては小型モジュール炉の開発も急ぐ。

再生可能エネルギーでは洋上風力の30年時点での発電能力の目標を10ギガワット引き上げ、50ギガワットとした。現状で14ギガワットの太陽光発電も35年までに5倍に増やすことを視野に入れる。商用ビルの屋上の積極活用など規制緩和も検討する方針だ。

これにより20年時点で4割強の再エネの比率を30年までに7割以上に引き上げ、原発も含めた「低炭素」電源を95%に近づける。

英国では4月に標準的な家庭でエネルギー価格が5割以上上がっており、ジョンソン政権への不満につながっている。ジョンソン首相は今回の計画について「安価でより多くのエネルギー自給を確保できる」と価格高騰対策の側面も強調する。英政府も新計画で10年間のエネルギー価格は安くなると指摘する。

ただ原発の増強や再エネの強化は足元の価格高騰にはほとんど効果はない。英野党からは「高額の請求に苦しむ家庭に、何の助けにもならない」との批判が出ている。

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