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ロシア、ルーブル払いで「債務履行」 デフォルト近づく

(更新)

【ロンドン=篠崎健太】ロシア財務省は6日、4日が期日だったドル建て国債の元利金の支払いについて、ルーブル建てで実施したと発表した。米政府が承認しなかったことで中継銀行がドル建ての決済を拒否したため、ルーブル払いに切り替えた。ロシア側は「義務は完全に果たされた」と主張したが、最終的に債務不履行(デフォルト)となる公算が大きくなった。

ロシア財務省によると、対象は4日が償還日だった国債の元利金と、2042年4月償還の国債の利息であわせて6億4920万ドル(約800億円)。米銀の口座にあるドル資金で支払おうとしたが、これまで認めていた米政府が「財源の枯渇」(サキ米大統領報道官)を目的に不承認へ転じ、銀行の手続きを許さなかった。

このためロシア財務省はドル建てでの支払いを諦め、ロシア連邦証券保管振替機関(NSD)を通じたルーブルでの支払いに切り替えた。ロシア中央銀行の4日時点の為替レートで、NSDに設ける非居住者(外国人)向けの特別口座に支払う。将来、制裁緩和などで外貨を扱えるようになった際には、当初の元利金期日のレートでドルに戻せるようにするという。

当該国債にはドル以外の通貨で元利金を支払う取り決めはない。30日間の猶予期間を過ぎても保有者の手元にドルが渡らなければ事実上デフォルトとなる。制裁解除の見通しが立たずロシア政府がルーブル払いに転換したことで、その可能性は高まった。ロシアの外貨建て債務がデフォルトすれば1918年以来となる。

ロシアのペスコフ大統領報道官は6日、元利払いがルーブルで実行されたことについて「理論的にはデフォルトの状況になるかもしれないが、純粋に人為的なものだ。真にデフォルトになる根拠はない」と述べた。「債務履行に必要な原資は豊富にある」と説明し、外貨準備の凍結が解除されるまでルーブルで支払い続ける考えを示した。

猶予期間を過ぎた場合、通常であれば格付け会社が支払い能力はあるが滞ったことを示す「テクニカルデフォルト」と認定するはずだった。だが今回は主要格付け会社が欧州連合(EU)の制裁に従って取り下げに動いたため認定がされない見通しだ。このため当該国債を参照するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の取引当事者によって清算事由のデフォルトと認定されるかが今後焦点となる。

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