/

欧州天然ガスが乱高下 プーチン氏、供給増に含み

(更新)

【ロンドン=篠崎健太】6日の欧州エネルギー市場で天然ガス価格が乱高下した。欧州の指標価格である「オランダTTF」は、11月渡しの取引で前日比32%高い1メガワット時あたり155ユーロ(約2万円)まで上げ、過去最高値を連日で大きく更新した。その後は下げに転じて1割強下げる場面があった。冬場の需給逼迫に懸念が続くなか、投機的な売買を巻き込んで値動きが荒くなっている。

前日も24%高と急上昇しており、直近2日間での上昇率は最大6割に達した。金融情報会社リフィニティブによると、翌日渡しでも前日比26%高の146ユーロで取引が成立し、最高値を更新した。ロイター通信はドイツなどで風力発電の目先の稼働率が鈍る見込みだと伝え、エネルギー需給の引き締まりが意識された。

主要調達先であるロシアからの供給停滞懸念が続いている。9月に完工したロシアとドイツを直接結ぶパイプライン「ノルドストリーム2」の稼働時期が不透明な点も供給不安に拍車をかけている。

ただ欧州時間午後に入ると一転し、11月物が前日比14%安い100ユーロ近辺まで下げる場面があった。欧州向けに供給を増やす用意があるとのロシアのプーチン大統領の発言が伝わり、利益確定の売りが優勢になった。

欧州の天然ガス相場は、エネルギーの原油換算ベースで1バレル200ドルを大きく超える水準まで高騰している。市場では供給不安を背景とした「パニック的な動き」との見方も出ている。欧州連合(EU)による高騰対応への思惑も交錯するなかで乱高下の様相が強まった。

原油価格も上昇が続いている。ニューヨーク市場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物の期近物は日本時間6日の取引で一段高となり、2014年11月以来、約7年ぶりに79ドル台後半をつけた。5日には、一時前日比2%高の1バレル79.11ドルまで上昇していた。

4日に石油輸出国機構(OPEC)加盟国などでつくる「OPECプラス」が増産計画を据え置き、需給の逼迫感が強まっている。新型コロナウイルスの流行で20年に急減した原油需要は、ワクチンの普及で持ち直し在庫の取り崩しが進んだ。既定方針の日量40万バレルを上回る減産緩和を期待する声もあったが、OPECプラスは見送った。

エネルギー価格の上昇は連鎖している。原油は天然ガス高騰を受けて代替需要が増加するとの観測が強まった側面がある。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン