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ワクチン接種5割超でも感染増 中国製の効果に疑義

セーシェルやバーレーン 

バーレーンでは昨年12月にワクチン接種が始まった(首都マナマ)=ロイター

【イスタンブール=木寺もも子】中国製の新型コロナウイルスワクチンを選択している一部の国で、接種の効果が疑問視される例が増えている。アフリカのセーシェルでは国民の6割、中東のバーレーンでは5割が2回の接種を終えたが、いずれも5月以降に陽性者が急増した。こうした国は追加で別のワクチンを接種するなど対応に追われている。

中東の小国バーレーンは今月初め、中国国有の中国医薬集団(シノファーム)製ワクチンを2回接種した人に対し、「3回目」として米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンを接種すると明らかにした。対象は2回目の接種から6カ月たった人で、特に50歳以上や既往症のある人に推奨している。

バーレーンでは既に人口150万人の5割が2度の接種を完了しているにもかかわらず、4月まで1日あたりで最大1000人程度だった新規感染者数が5月末には3000人を超えた。足元では新規感染は落ち着き始めている。

シノファーム製を採用するアラブ首長国連邦(UAE)も同様に5月下旬以降、感染者数が増加した。そこで、シノファーム製での接種を終えた人には個別に連絡するなどファイザー製の追加接種に乗り出した。

4月末までに人口の6割が2度の接種を終えたインド洋の島国セーシェルでも5月以降、感染が再拡大した。感染者の3割は接種済みの人だった。4月以前は1日の新規感染者数の7日間平均は数十人程度で推移していたが、5月中旬には400人を超えた。

感染が急増した原因ははっきりしていないが、指摘されるのはワクチンの種類だ。セーシェルで使われたワクチンの6割近くはシノファーム製、4割程度が英アストラゼネカ製だった。

世界保健機関(WHO)は5月7日、79%の有効性が認められるとしてシノファームワクチンに緊急使用許可を出した。9割を超えるファイザー・ビオンテック製や米モデルナ製と比べると低い。WHOは臨床データの不足から、60歳以上への効果は不透明だとも指摘した。

英アストラゼネカ製のワクチンについても、南アフリカ型の変異ウイルスへの効果が限定されるとして、南アは接種を停止した経緯がある。セーシェルでも南ア型の存在が確認されている。政府は接種済みの感染者が受けたワクチンの種類は明らかにしていない。

一方、ワクチンを受けた人の重症化率は低いとの情報もある。セーシェル政府は感染者のうち、ワクチンを受けた人のほとんどは無症状か軽症だとしている。

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