WHOの武漢調査、結果は3月中旬に発表

【パリ=白石透冴】世界保健機関(WHO)は5日、中国・武漢で実施した新型コロナウイルスの発生源などに関する現地調査の結果を3月15日の週に発表するとの見通しを明らかにした。テドロス事務局長は記者会見で「結果は全て透明性を持って公表する」と語った。
当初は概要を2月中旬ごろ公表し、詳細な報告書をその数週間後に出すとしていたが、1度にまとめることにした。調査団は2月上旬まで4週間かけて現地を調べ、コロナウイルスは「動物から直接人間に感染した」「中間宿主を経由した」など4つの仮説を記者会見で発表している。ウイルス研究所から流出した可能性は「きわめて低い」としている。
現地調査を巡っては、中国側が一部のデータ提出を拒んだとの報道があり、米政府が2月中旬に「中国は発生初期のデータを利用可能にしなければならない」などと懸念を表明している。