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アフガン兵、1000人以上が隣国に越境 タリバンに押され

【モスクワ=石川陽平】アフガニスタンと国境を接する旧ソ連南部の中央アジアで緊張が高まっている。米軍のアフガニスタン撤退に伴う反政府武装勢力タリバンの攻勢を受けて、同国政府軍の兵士が後退し、相次ぎ越境した。中央アジア諸国は米国やロシアとも対応策を緊急協議している。

アフガニスタンと長い国境を持つタジキスタンの国境警備軍は5日、4日夜から5日にかけて1000人以上のアフガニスタン政府軍が越境してきたと発表した。タジキスタンとウズベキスタンでは6月下旬以降、アフガニスタン兵の越境が相次いでいる。

バイデン米大統領は4月、アフガニスタン駐留米軍を9月までに撤収させると表明した。政府軍を支えてきた駐留米軍の撤退作業は8月末までに完了する見通しで、これを好機ととらえたタリバンが攻勢を強めているようだ。タリバンの関係者によると、タリバンはタジキスタンとの国境の70%以上を制圧した。

タジキスタン大統領府によると、ラフモン大統領は5日、ウズベキスタンのミルジヨエフ大統領と電話で「きわめて緊迫している」国境情勢を協議した。ロシアのプーチン大統領も同日、ラフモン氏に電話で「必要な支援を提供する」と表明した。モスクワにはアフガニスタンの大統領補佐官も滞在し、対策を協議した。

一方、米国のブリンケン国務長官は1日、ワシントンでタジキスタン、ウズベキスタン両国の外相と会談し、アフガニスタン情勢を協議した。複数の米メディアによると、ブリンケン氏は両国に米国と協力していた約9000人のアフガニスタン人を一時保護するよう求めた。米軍撤退後の軍事協力も話し合った可能性がある。

中央アジア諸国やロシアはタリバンの戦闘員が国境を越えて旧ソ連・中央アジアに勢力を拡大しようとする可能性は小さいとみている。ただ、アフガニスタンでの戦闘激化で地域情勢が不安定さを増し、大勢の難民が発生したり、イスラム過激派の活動家が侵入したりしてくることを強く懸念している。

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