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ベルリン映画祭、濱口監督「偶然と想像」に審査員大賞

ベルリン国際映画祭の受賞発表の直前、インタビューに応じる濱口竜介監督

【ベルリン=石川潤】カンヌ、ベネチアと並ぶ世界三大映画祭の一つである第71回ベルリン国際映画祭で5日、濱口竜介監督の「偶然と想像」が審査員大賞(銀熊賞)に選ばれた。最高位の金熊賞に次ぐ高い評価を得た。濱口監督は受賞発表の直前に日本経済新聞とのインタビューで「思っていた以上に受け入れられた」と手応えを口にしていた。

濱口監督は受賞後「心からうれしく、誇らしく思っている」とのコメントを発表した。審査員は「濱口監督の言葉は本質であり、音楽であり、素材である」と作品を評価した。濱口監督は42歳で、20年のベネチア国際映画祭で監督賞を受賞した黒沢清監督の東京芸術大学での教え子。2018年のカンヌ国際映画祭に「寝ても覚めても」を出品し、黒沢氏や是枝裕和監督らの次の世代の才能として注目されていた。

今回受賞した「偶然と想像」は3話からなる短編集だ。「偶然」と「想像」をテーマに、生きづらさを感じる女性たちの姿を、大胆な展開やたたみかけるようなせりふの応酬を通して描き出した。

濱口監督はインタビューで、情報量の少ない短編映画は観客の想像力で埋めなければいけない部分が多いと指摘。短編映画で「人生の鮮烈な瞬間」を見せることができれば、観客と登場人物のつながりをより深めることができると語っていた。

濱口監督は映画作りについて「ちょっとずれた現実を積み上げていくこと」だと語った。できあがった映画は「双子の現実」のようなもので、「こんな可能性があるのかもしれないということを示すもの」だと説明した。

最高賞の金熊賞にはラドゥ・ジュード監督のルーマニアなどの合作「バッド・ラック・バンギング・オア・ルーニー・ポルノ」が選ばれた。

新型コロナウイルスが広がるなか、ドイツではロックダウン(都市封鎖)が続き、映画館も閉鎖された状況が続く。ベルリン国際映画祭はオンライン形式での開催となった。表彰式は6月に開かれる予定だ。

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