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英裁判所、アサンジ被告の米への移送認めず

4日、ロンドンの裁判所前で、アサンジ被告の身柄引き渡しに反対する支持者=ロイター

【ロンドン=佐竹実】英ロンドンの裁判所は4日、内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ被告の身柄を米国に引き渡さないと判断した。米司法省は被告を機密暴露など20近い罪で起訴し、移送を要求。英政府は裁判所に判断を委ねていた。米側は上訴する方針とみられ、法廷闘争が長引く可能性はある。

裁判所は判断の理由として、アサンジ被告が精神的に不安定で、米側に引き渡されれば自殺をはかる可能性があると指摘した。英国内では、報道の自由の観点からも引き渡しに否定的な見方があった。被告の代理人は、移送されることになれば「どんなジャーナリストでも米国を追及できなくなるかもしれない」と警告していた。

 ロンドンのエクアドル大使館でスピーチするアサンジ被告(2016年)=ロイター

米司法省はアサンジ被告が米政府のコンピューターに侵入したうえ、イラクやアフガニスタンに関する機密情報を暴露したなどと主張し、2019年に起訴した。被告側は、有罪の場合、最長で禁錮175年が言い渡されることもあり得るという懸念を示していた。

ウィキリークスは06年に創設された民間のウェブサイト。各国の政府や企業の関係者に内部告発を呼び掛け、提供された情報を公表してきた。10年からはイラクやアフガニスタンでの軍事作戦に関する米国防総省の機密文書などを公開し、世界で広く知られるようになった。15年には米国家安全保障局(NSA)が日本の財務省、大手企業などの電話を盗聴していたと指摘し、関連する米政府の機密資料を公表した。

アサンジ被告はスウェーデン滞在中の性犯罪を巡り、10年にロンドンで逮捕されたが、保釈中の12年には在英エクアドル大使館に逃げ込んだ。長い籠城生活の末、19年4月、保釈条件に違反したとの理由で英警察に逮捕され、有罪判決を受けていた。

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