ドイツDAX指数、20日から40社に ポルシェなど採用

【ロンドン=篠崎健太】ドイツ取引所は3日、ドイツの代表的な株価指数DAXの銘柄数を30から40に広げることに伴う、新たな構成銘柄を発表した。ポルシェやプーマ、エアバスなど10銘柄を新規採用する。銘柄数の拡大は決済サービス会社ワイヤーカードの粉飾会計問題を受けた指数改革の目玉で、20日から新たな枠組みで運用が始まる。
DAXの構成銘柄には食材キット配送のハローフレッシュ、シーメンスの医療機器子会社シーメンス・ヘルシニアーズなども加わる。
DAXはフランクフルト証券取引所上場の主要銘柄でつくる株価指数だ。1988年7月の算出開始以来、30銘柄で構成してきた。今回初めて銘柄の数が見直され、フランスのCAC40やイタリアのFTSE・MIBと同じ40になる。算出対象を増やすことで業種などの幅を広げるねらいがある。
改革はDAXに採用されたワイヤーカードが2020年6月、粉飾会計が発覚して経営破綻したのがきっかけだ。指数からの除外に約2カ月かかるなど制度の欠陥が浮き彫りになり、質の向上につなげる幅広いルールの見直しが検討されていた。
年次報告書や四半期報告書を法定期限から1カ月過ぎても提出できない場合は即時除外としたり、新規採用には直近2年分のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が黒字であることを求めたりする改定を既に実施している。