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欧州、オミクロンの死亡報告なし WHO「冷静対応を」

(更新)

【ロンドン=佐竹実、ウィーン=細川倫太郎】欧州連合(EU)の専門機関である欧州疾病予防管理センター(ECDC)は3日、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染者が16カ国で109人だったと発表した。現時点では無症状か軽症が目立ち、死者の報告はない。世界保健機関(WHO)にも死亡の報告は入っておらず、冷静な対応を呼びかけている。

ECDCによると、感染が確認されたのはドイツ(13人)やポルトガル(19人)など16カ国。多くがアフリカへの渡航歴があった。ドイツやベルギーなどでは感染が確認された地域との関連がないケースもあり、市中感染が広がっている可能性がある。症状がわかったケースは全てが無症状か軽症で、死亡の報告はなかった。

世界では35カ国で486人を確認した。南アフリカの国立感染症研究所によると、11月の新型コロナ感染の74%がオミクロン型だった。10月はデルタ型が92%で、急速にオミクロン型に置き換わった。重症者の割合はこれまでの流行時よりも低く、ワクチンなどでできた免疫が一定の効果を発揮している可能性がある。

オミクロン型は症例が少ないため毒性などはまだ正確には分かっていない。重症化しやすいのかどうかが今後の調査の焦点となりそうだ。WHOの報道官は3日、オミクロン型の感染者の死亡は報告されていないことを明らかにした。

イタリア政府の諮問機関、高等保健評議会のロカテッリ会長は3日、「オミクロンは強い感染力がある。だが重症化を引き起こし、ワクチンが効かないということを意味するものではない」などと語った。

ロイター通信によると、WHOのスワミナサン首席科学者は3日、オミクロン型について「パニックになるのではなく、準備と用心が必要だ」と呼びかけた。パンデミック(世界的大流行)の1年目とは異なり、現在はワクチンや治療薬の開発が進んで、新型コロナ対策のノウハウも蓄積されているからだ。

同氏によると、現在は世界の新型コロナ感染の99%はデルタ型。オミクロンが世界で優勢になるためには、「より感染力が強くなければならない」と述べたうえで「可能性はあるが、予測はできない」と強調した。

もっとも、欧州では冬場のデルタ型の流行で医療体制が逼迫するなどしており、各国はオミクロン型の拡大には神経をとがらせている。ベルギー政府は3日、6歳以上はマスクの着用を義務づけるなどの対策を発表した。小学校が冬休みに入る時期をほぼ1週間早めるほか、200人超が参加する屋内でのイベントは禁止される。デクロー首相は記者会見で患者数が増えて医療現場が逼迫していると強調し、「現状は受け入れられない」と国民に理解を求めた。

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