VWもロシア事業停止 2工場での生産と輸出

【フランクフルト=深尾幸生】独フォルクスワーゲン(VW)は3日、ロシアでの事業を停止すると発表した。ロシアにある2つの工場での生産と、ロシア向けの輸出をグループ全体で止める。今後については状況をみて判断する。
生産を停止するのはカルーガ工場と、生産委託するニジニ・ノブゴロドの工場だ。カルーガでは21年に多目的スポーツ車(SUV)の「ティグアン」や小型車「ポロ」などを約12万台生産し、エンジンも生産している。ニジニ・ノブゴロドでは小型SUV「タオス」を生産する。
VWにとってロシア、中東欧は重要な市場だ。21年にはグループ全体で66万台を販売した。VWは声明で「ロシアによるウクライナ侵攻を鑑みた」としている。
ドイツの自動車大手ではメルセデス・ベンツグループが2日にロシアでの現地生産と同国への輸出を停止すると発表。BMWも現地生産と輸出を一時停止している。