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英国、リズ・トラス新首相誕生へ 与党党首選で勝利

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【ロンドン=中島裕介】英与党の保守党は5日、ジョンソン首相の後任を選ぶ党首選の結果、リズ・トラス外相(47)を新党首に選んだ。6日にエリザベス女王の任命を受けて、正式に首相に就任する。内政では物価高対策が最優先課題となる。ウクライナ危機への対応を巡っては対ロシア強硬姿勢を継続する見通しだ。

故サッチャー氏、メイ氏に続く同国史上3人目の女性首相となる。一般の保守党員による投票でトラス氏が約57%の8万1326票を獲得、対抗馬のスナク前財務相は6万399票だった。トラス氏は当選後の演説で「私は減税と経済成長のための大胆な計画を実現する」と党所属議員らに訴えた。

党首選で最大の争点だったのが、10%を超えるインフレの主因であるエネルギー価格対策だ。トラス氏はこれまでに国民保険料の引き下げなど国民の負担軽減策を掲げていた。

党首選の最中に10月から光熱費が9月までと比べてさらに8割上昇するとの試算も出たことから、トラス氏は1週間以内に家計と企業への追加対策を表明する見通しだ。

ウクライナ危機を巡って英国は、ジョンソン氏がキーウ(キエフ)に電撃訪問し、英軍がウクライナ軍の兵士を訓練するなど西側諸国の中でも支援を鮮明にしてきた。トラス氏は党首選で「ウクライナが勝利し、プーチンが失敗するまで私はあきらめない」と訴えており、ジョンソン路線を継続する方針だ。

欧州連合(EU)離脱以降、関係が冷え込む対EU外交でも手腕が問われる。トラス氏は摩擦が続く英領北アイルランドでの通商ルールを巡る問題で、簡単に妥協しない方針で英国のEUへの強硬姿勢は続きそうだ。

党首選に敗れたスナク氏の両親はインド系で英国初のアジア系首相を目指していた。決選投票に進む2人を決める党所属国会議員による投票では首位を維持した。だが7月上旬に財務相を辞任してジョンソン氏退陣のきっかけをつくったことなどが嫌われ、党員の支持は伸び悩んだ。

党首選は7月上旬に、不祥事が相次いだジョンソン氏が辞意を表明したことで始まった。複数回の投票で、立候補した8人を下位候補から順番にふるい落とし、7月20日に決選投票に進む2人を決めた。

決選に進んだトラス、スナク両氏は党主催の討論会のほか、独自の集会を開くなどして支持を訴えてきた。

トラス氏は石油メジャー勤務などを経て2010年に下院議員初当選、14年には環境相に抜てきされた。国際貿易相時代の20年には日英経済連携協定(EPA)交渉を手掛けた。

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