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イスラエル野党、連立合意 ネタニヤフ氏の退陣強まる

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【カイロ=久門武史】政治の混乱が続くイスラエルで2日、ネタニヤフ首相の続投に反対する野党が連立政権の樹立で合意したと発表した。連続12年、通算15年にわたり首相を務めるネタニヤフ氏が退陣し、後任に国防相などを歴任したナフタリ・ベネット氏(49)が就任する可能性が強まった。

連立交渉を主導する最大野党の中道「イェシュアティド」党首のラピド元財務相が、組閣に成功したとリブリン大統領に報告した。まずベネット氏が首相に就き、約2年後にラピド氏に譲る首相ポストの輪番制を採るとした。

右派「ヤミナ」を率いるベネット氏が5月30日に連立参加を表明後、連立交渉が加速し、2日深夜の組閣期限切れ直前に発表にこぎ着けた。左右両派と中道政党を糾合し、計8党が加わる。アラブ系政党が同国で初めて連立政権入りに合意した。「反ネタニヤフ」の一点を除いて政策の共通点は乏しく、結束のもろさが指摘されている。

新内閣は国会の承認を経たうえで発足する。現地報道によると、ネタニヤフ氏に近い国会議長が採決を引き延ばす可能性があり、その間に同氏が野党の切り崩しを狙うとの観測がある。

2年で4度目となった3月の総選挙(定数120)で、ネタニヤフ氏の与党右派リクードが30議席で第1党になったが、支持勢力と合わせても過半数に届かなかった。自らの汚職疑惑への反発も大きく、連立工作にも失敗した。5月5日、代わって第2党を率いるラピド氏が組閣指示を受けていた。

新政権が発足すれば、政治の混迷はいったん収束に向かう。ラピド氏は「この政権はすべてのイスラエル市民のために働く」と強調した。

ベネット氏はイスラエルが占領するヨルダン川西岸の一部併合を唱えるなど、パレスチナに対してネタニヤフ氏以上の強硬派とされる。ただ、連立にはパレスチナに融和的な左派政党も加わっており、難しいかじ取りを迫られそうだ。

ネタニヤフ氏は下野しても政界にとどまり、再起を期すとみられている。首相在任期間は同国で最長となり、2019年に収賄、詐欺、背任の罪で検察に起訴され公判が進んでいる。

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