ロシア、ウクライナ侵攻「作戦続く」 米の撤退要求拒否

ロシアのペスコフ大統領報道官は2日、ウクライナへの軍事侵攻を巡り、バイデン米大統領が終結に向けたプーチン大統領との対話の可能性に言及し、ロシア軍のウクライナからの撤退を強く要求したことについて、拒否する考えを示した。
ペスコフ氏はモスクワで記者団に「バイデン氏は事実上、何と言ったか。協議はプーチン氏(ロシア軍)がウクライナから出て行った後にだけ可能だと言った」と指摘し、「もちろん、軍事作戦は続く」と強調した。
バイデン米大統領は1日、ワシントンでのマクロン仏大統領との共同記者会見で、プーチン氏と対話する用意があると述べたうえで、戦争終結の唯一の条件として「ウクライナから撤退すること」を挙げた。
ペスコフ氏はまた「プーチン氏は過去もいまも今後も、接触や協議の用意がある」とも語った。「われわれの利益を達成するために最も好ましい方法、それは平和的、外交的手段によるものだ」とも述べ、ロシアに有利な条件で停戦交渉をしたい考えも示唆した。
ロシア大統領府によると、プーチン大統領は2日、ドイツのショルツ首相と電話で協議した。米欧諸国がウクライナに武器を供給し、兵士の訓練をしていることについて破壊的な方針だと批判した。米欧からの様々な支援があるためにウクライナが協議を拒んでいるとして、支援の停止を要求した。
発電所などウクライナのインフラ施設に対するロシア軍の攻撃については、プーチン氏は、ウクライナ側がクリミア大橋などロシアの民間インフラを攻撃したことへのやむを得ない、避けられない対抗策だと主張した。

2022年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって1年になります。戦況や世界各国の動き、マーケット・ビジネスへの影響など、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
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