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ロシア、東部要衝で進撃 ウクライナ側「撤退はまだ」

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【ロンドン=中島裕介】ウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトでロシアが優勢になりつつある。ウクライナ軍参謀本部は2日朝の声明で「敵は前進を続けている。バフムト市街への攻撃が続いている」と表明した。複数の地域で「ロシアの攻撃を阻止している」とも強調した。

ウクライナ軍東部司令部の報道官は1日、米CNNの取材に「今はバフムトを撤退する決定はない」と語った。一方で「我々の要員と作戦への脅威が領土保持の必要性を上回ることがわかれば、撤退を行う」とも言及した。CNNは市内にまだ数千人の民間人がいるとみられるが、大半の人道支援が届いていないと伝えた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は1日夜のビデオ演説で「私たちは戦闘の前線の全てを指揮下に置いている」と強調した。

ロシアの治安当局によると、ウクライナと国境を接するロシア西部ブリャンスク州に2日朝、ウクライナの破壊工作員数十人が侵入した。乗用車を銃撃し、ロシア人の男性1人が死亡、子供1人が負傷したという。

プーチン大統領は同日、ブリャンスク州への侵入問題について「テロだ」と指摘した。

ウクライナ大統領府のポドリャク長官顧問は2日、SNS(交流サイト)のツイッターで「典型的な故意の挑発だ」とロシアの発表を否定した。他国への攻撃を正当化するための偽装工作だとみている。

現地ではロシア治安当局の特殊部隊が軍の支援を受け、ウクライナからの工作員の掃討作戦を進めている。プーチン大統領は2日、北カフカス地域への訪問を取りやめ、治安機関などから現地の情勢について報告を受けている。

ブリャンスクでの「破壊工作」について、「ロシア義勇団」と名乗る武装組織は2日、SNSで犯行声明を出した。その狙いについて「自由なロシア人が武器を手に(プーチン)政権と戦えることを示す」と主張した。この組織には、ウクライナにいるロシア人が参加しているとみられる。

タス通信は、侵入した武装グループがウクライナ側に撤収し、掃討作戦は終わったもようだと伝えた。

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