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プーチン氏「ロシアの懸念無視」 と不満 協議は継続意向

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【モスクワ=石川陽平、ワシントン=坂口幸裕】ロシアのプーチン大統領は1日、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大停止などを求めたロシアの提案に対する米欧の回答について「ロシアの主要な懸念が無視された」と強い不満を示した。双方の隔たりの大きさが改めて浮き彫りとなった。一方で、緊迫するウクライナ情勢や欧州の安全保障体制を巡る協議については継続する意向をにじませた。

モスクワでハンガリーのオルバン首相と会談後、共同記者会見の席で語った。ロシアは2021年12月中旬、NATOの不拡大の確約などを米欧に要求した。1月26日に要求を拒否する米欧からの書面回答を受け取って以降、プーチン氏が公の場で見解を示すのは初めて。

プーチン氏は「ウクライナがNATOに加盟したらどうなるか」と投げかけ、ロシアが14年に一方的に併合したクリミア半島奪還への「軍事作戦が始められる」と述べた。ロシアがNATOと軍事衝突する恐れがあると語った。

米国の対ロ政策の目的は「ロシアの発展を妨げることだ」と強調した。ウクライナはロシア封じ込めの「道具にすぎない」とも述べ、米国がロシアをウクライナでの戦争に引き込もうとしていると主張した。

度重なる東欧諸国のNATO加盟や米国による弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約脱退などを挙げて「だまされた」と根深い不信感をあらわにした。

一方で「すべての当事者の利益と安全を保障する方法を見つけなければならない」と述べ、ロシア案を軸に協議を継続したい意向をにじませた。14年から続くウクライナ東部紛争の打開に向けて、近くマクロン仏大統領と会談すると語った。

米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は1日、プーチン氏の発言を受け「外交のドアは開いたままだ」と述べた。「建設的だと判断すれば、バイデン大統領はプーチン氏と直接話し合うことに前向きだ」との認識も示した。

ロシアのNATO不拡大要求については「どの国がNATOに加盟できるかを決めるのは加盟国に委ねられるべきだ」と改めて拒否した。

国務省のプライス報道官も1日「お互いの懸念に対処できる接点があると信じている。ロシアと実質的な話し合いをする余地はある」と話した。

ブリンケン米国務長官は1日、ロシアのラブロフ外相と電話協議し部隊の撤収など緊張の緩和を要求した。ロシアがウクライナに再侵攻すれば制裁すると改めて警告した。

ブリンケン氏は1日、NATOのストルテンベルグ事務総長らにラブロフ氏との電話協議の内容を説明した。緊密に連携していくと確認し、ウクライナへの侵攻を防ぐ外交的解決を探る方針で一致した。

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