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欧米で人の移動広がる 米、空港利用者がコロナ後最多

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南欧では観光業復活への期待は高い(5月、クロアチア)=AP

【ブリュッセル=竹内康雄、ニューヨーク=西邨紘子】新型コロナウイルスのワクチン接種が進む欧米で人の移動が広がっている。欧州連合(EU)では一部の国がワクチン接種などを条件に、自己隔離などを免除して移動の自由を認める証明書の発行を始めた。旅行や出張など域内の移動を認めて、経済活動の回復を後押しする。米国も5月31日までの3連休中に空港利用者数が2020年3月上旬以来の最多を記録するなど国内での行き来が活発になっている。

EUの欧州委員会は1日、ワクチン接種のデジタル証明書の発行がギリシャ、ブルガリア、チェコ、デンマーク、ドイツ、クロアチア、ポーランドの7カ国でスタートしたと発表した。デジタル証明書は3月に欧州委が提案して、EU規模で7月から導入が計画されている。準備が整った7カ国が先行して導入し、システムが接続された。

EUでは外出制限や店舗の営業規制などの緩和に動いており、人の移動は緩やかに戻っている。ワクチン接種の証明書の発行で、人の流れは一段と活発になりそうだ。

この証明書は、観光業に経済を大きく依存するギリシャなど南欧諸国が強く導入を求めていた。夏は観光シーズンで、旅行業や航空会社にとってかき入れ時だ。強い移動制限が残ったままでは、企業の倒産が相次ぎ、失業者の増加や、景気の落ち込みにつながりかねないとの懸念があった。

EUは7月中に成人の70%のワクチン接種を目標に掲げる。EUはワクチン接種で出だしはつまずいたものの、供給制約の解消や接種体制が整ったことなどから、ワクチンの接種の速度は上がっている。

欧州以上にワクチン接種が進んでいる米国では各地で急速に人出が回復している。米運輸保安局(TSA)によると、米国で夏の行楽シーズン到来を告げる祝日「メモリアルデー」連休の週末(5月28日~31日)に空港を利用した旅行者は700万人に達した。利用者数は20年のメモリアルデー連休の約6倍で、19年の同連休の7割の水準まで回復した。連休入り前日の5月28日に米国内空港の保安検査所を通過した人数は195万9593人で、20年3月上旬以来、最多となった。

旅行者で混み合う米ロサンゼルス国際空港(27日)=ロイター

自動車による移動も急増、米国自動車協会(AAA)は連休中に自宅から80㌔以上離れた場所に向かった旅行者数を前年の6割増の3700万人と予想している。実際、国立公園やビーチなど行楽地に向かう車が急増し、各地で渋滞が報告された。

米疾病対策センター(CDC)によると、5月30日の時点で米人口の4割、65歳以上では約75%が必要な回数のワクチン接種を完了している。コロナ感染による病状が重症化しやすい高齢者へのワクチン接種の浸透は、家族が集まる行楽や里帰り旅行の急増を後押ししている。

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