/

途上国への資金拠出確保を 欧州各国が相次ぎ増額

(更新)

【グラスゴー(英北部)=佐竹実】1日に開かれた第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の首脳級会議で、欧州各国が途上国向けの資金拠出の増額を相次いで表明した。先進国は年1000億ドル(約11兆4000億円)を20年までに拠出する目標を掲げたが、いまだ達成できていない。世界全体の排出量を減らすためには途上国での抜本的な対策が欠かせず、資金面や技術面での支援を強化する。

「先進国は特別な責任を負っている。1000億ドルの約束を守ることが信頼につながる」。近く引退するドイツのメルケル首相は1日の演説でこう強調した。世界の排出量の6割は新興・途上国が占めている。先進国が電気自動車(EV)や再生可能エネルギーによる発電を増やしても、途上国の排出が減らなければ効果は乏しい。途上国は経済面からも石炭火力から再生エネに一気に移行するのは難しく、先進国の支援が必要だ。

先進国は2009年に、20年までに官民で年1000億ドルの途上国支援を実施すると約束した。だが経済協力開発機構(OECD)によると、19年時点の支援額は800億ドルに満たない。メルケル首相は「ドイツとカナダは1000億ドルの拠出計画を注視してきた」と述べ、25年までのドイツの拠出額を年60億ユーロ(約8000億円)に増額すると述べた。

フランスのマクロン大統領は、「全ての国は財政支援の約束を守らなければならない」と指摘。各国の拠出を確認するため、OECDは支援状況を毎年詳細に報告すべきだと述べた。欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、27年までにEU予算から50億ドルを拠出すると表明した。

温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は、産業革命前からの気温上昇を2度未満、できれば1.5度以内に抑えることをめざす。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、2度未満にするには30年時点の温暖化ガス排出量を10年比25%減、1.5度以内に抑えるには45%減にしなくてはならない。だが現状の取り組みのままでは排出量は16%増えてしまう。先進国は「状況は悪化している」(COP26の議長を務める英国のシャーマ氏)と危機感を強めている。

カーボンゼロ

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン