インド、2070年に排出ゼロ COP26で表明

【グラスゴー(英北部)=竹内康雄】インドのモディ首相は1日、英グラスゴーで開かれている第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で演説し、2070年までに温暖化ガス排出の実質ゼロをめざすと表明した。インドが排出ゼロ目標を示すのは初めて。
主要排出国では、多くの国が排出ゼロ目標を表明済みで、インドがCOP26でどんな対応を示すかが注目されていた。
長期で排出を実質ゼロにする目標を巡っては、日米欧など先進国が50年までと期限をおいているほか、中国やロシア、サウジアラビアといった新興国は60年に設定している。インドはさらに10年遅い70年にした。
中ロなどの新興国よりも経済成長が遅れている実態を考慮した。モディ首相はインドの人口は世界の17%を占める一方、排出量は5%にすぎないと説明した上で、経済成長にも力を入れると説明した。
このほか、モディ首相は30年までの目標も明らかにした。再生可能エネルギーなど非化石燃料による発電容量を500ギガワットにするほか、エネルギー需要の50%を再生エネでまかなう方針を示した。

11月に「第27回国連気候変動枠組み条約締約国会議」(COP27)がエジプトで開催されます。どのような議題で議論がなされ、どういう合意がなされるかが注目されます。最新のニュースと解説をお届けします。
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