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英バークレイズCEOが辞任 米富豪との関係調査めぐり

【ロンドン=篠崎健太】英金融大手バークレイズは1日、ジェス・ステイリー最高経営責任者(CEO)の辞任を発表した。性的虐待などの罪で起訴された米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告(2019年に自殺)と同氏の関係をめぐり、英金融当局による調査の暫定結果を知らされたことを受けて決めた。世界の政財界を揺らしてきた元被告の問題がグローバルな金融大手トップの辞任に発展した。

エプスタイン元被告は少女買春をあっせんした罪で起訴され、事実関係を否定するなか19年8月に拘置施設内で自殺した。政財界との幅広い人脈で知られ、ステイリー氏もかつて親交のあった一人だった。

バークレイズは20年2月、英国の金融当局が元被告との関係について調査を始めたことを明らかにした。前職の米金融大手JPモルガン・チェースでの勤務時代に親交があったとされる。同氏から受けた説明を検討し、外部の専門家の助言も踏まえて続投は問題ないと判断していた。

バークレイズによると、ステイリー氏と同社は英当局の暫定的な調査結果について、前週末10月29日の夜に知らされたという。1日付の声明では「暫定結果やステイリー氏の異議申し立ての方針を踏まえて」ステイリー氏と取締役会がCEO辞任について合意したと説明した。

英当局の調査の詳しい内容は明らかにしていないが、同社は「エプスタイン元被告の訴追された犯罪についてステイリー氏が見たり認識したりしていたことは確認されていない」と強調した。英当局の金融行為監督機構(FCA)と健全性規制機構(PRA)は「調査中の案件についてはコメントしない」と表明した。

後任のCEOには1日付で、グローバル・マーケッツ部門トップのC・S・ベンカタクリシュナン氏が昇格した。JPモルガンから16年に移り、最高リスク責任者(CRO)を経て20年10月から市場部門の責任者と英銀法人の共同社長を務めている。

ステイリー氏は15年12月からCEOを務め、投資銀行部門の立て直しや、英国の欧州連合(EU)離脱決定後の対応などを指揮してきた。バークレイズに移る前はJPモルガンに30年以上勤務し、投資銀行部門のトップなどを歴任した。一時はジェイミー・ダイモンCEOの有力な後継候補の一人とみられていた。

エプスタイン元被告はトランプ前米大統領や米マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏ら各界著名人との幅広い交友で知られ、性的虐待事件の発覚で波紋が広がった。19年に起訴され、罪を一貫して否認するなか拘置所で自殺した。

20年7月には米ニューヨーク州の金融当局がドイツ銀行に対し、元被告との金融取引に重大なコンプライアンス違反があったとして、1億5千万ドル(約170億円)の罰金を科すと発表した。

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