エクソン22年12月期、過去最高益7.2兆円 原油高で潤う - 日本経済新聞
/

エクソン22年12月期、過去最高益7.2兆円 原油高で潤う

(更新)

【ヒューストン=花房良祐】米石油メジャーのエクソンモービルが31日発表した2022年12月期決算は、純利益が前年の2.4倍の557億4000万ドル(約7兆2000億円)だった。ウクライナ危機を受けた原油高などで過去最高となった。

ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は同日のアナリスト向け説明会で、「(原油)市場が好調だったこともあるが、数年前から供給不足をチャンスとみて逆張りに投資してきた」と述べた。

米メディアによると、これまで前期決算を発表した米国企業のうち、エクソンを純利益で上回るのはIT(情報技術)大手のアップルマイクロソフトだけだ。まだ決算を発表していない企業では、グーグルの親会社アルファベットのみがエクソンを上回る見込みという。

エクソンの22年12月期の原油・天然ガスの生産量は日量373万バレル(原油換算)で前年から微増だった。極東ロシアの原油事業「サハリン1」からの撤退を除けば、前年同期比で日量17万バレル増えたという。

米南部パーミアン地区や南米ガイアナ沖で生産を増やしたほか、日揮ホールディングスが設計や建造を請け負ったモザンビーク沖の浮体式の液化天然ガス(LNG)プラントも稼働を開始した。設備投資は前年比約37%増の227億400万ドルだった。

製油所の稼働が増えたほか精製マージン(利幅)が改善し、下流部門も好調だった。23年1〜3月に米南部テキサス州ボーモントの製油所の精製能力を日量25万バレル増強する。

22年12月期の株主還元は298億ドルだった。自社株買いは23〜24年に350億ドルを実施する予定という。

エクソンは20年の新型コロナウイルス禍で業績が悪化。脱炭素の流れを受けて21年にはアクティビスト(物言う株主)が推薦した社外取締役を受け入れる事態となったが、業績の「V字回復」を果たした格好だ。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン

権限不足のため、フォローできません