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ベラルーシへの戦術核配備に非難相次ぐ 安保理緊急会合

【ニューヨーク=吉田圭織】国連の安全保障理事会は31日、ベラルーシにロシアが戦術核兵器を配備する計画を発表したのを受けて緊急会合を開いた。各国からは核配備がさらなる状況悪化につながり、核拡散防止条約(NPT)違反となるとの批判が相次いだ。

会合はロシアからの侵攻を受けるウクライナが開催を求めた。関係国として会合に出席したウクライナのキスリツァ国連大使は「(核配備の発表で)ロシアが核兵器を戦争防止のためではなく、脅しや威嚇の道具として使おうとしていることが明確になった」と話した。

米国のウッド次席大使は「ベラルーシに戦術核を配備する防衛上の正当な理由はない」と批判。アルバニアのホッジャ国連大使は「ロシアが戦場で行き詰まったときに核使用の脅威を手札として使っている」と非難した。

戦術核兵器の配備がNPT違反になるとの指摘も相次いだ。ブラジルのコスタ国連大使は「(ベラルーシが)核兵器の管理などをしない限り、核シェアリング(共有)は譲渡に当たらないとする見方はNPTに抜け穴をつくるようなもので、説得力がない」と強調した。

ロシア側を擁護する中国も慎重な態度をとった。中国の耿爽次席大使はベラルーシへの戦術核配備には触れず、「すべての核保有国に核戦争のリスク軽減や保有国同士の紛争を避けるよう呼びかける」と述べるにとどめた。

一方、ロシアのネベンジャ国連大使は「核弾頭を移していないため、ベラルーシとの協力は(NPTのような)国際的な義務の違反にはならない」として計画を正当化した。

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