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感染「第5波」か デルタ型、130カ国・地域超に拡大  

(更新)
感染拡大が続くインドネシアでは医療の逼迫が深刻に(29日、ジャカルタ市内の病院)=AP

【ニューヨーク=山内菜穂子、ウィーン=細川倫太郎】世界で新型コロナウイルス感染の「第5波」への危機感が高まっている。インド型(デルタ型)が猛威を振るっており、29日の新規感染者数は1カ月前に比べて5割増えた。デルタ型が確認された国・地域は130を超え、各国は行動制限や水際対策の拡充を急いでいる。

米ジョンズ・ホプキンス大のまとめによると、世界の1日あたりの新規感染者数(7日移動平均)は29日で約58万人。1週間前と比べて1割超増えた。1カ月前と比べると5割増加した。新規死亡者数は約9000人だった。

最初にコロナが確認された中国以外に感染が広がった2020年4月ごろを第1波とすると、新規感染者や死亡者数の増加の波は4度あった。現在は「第5波」の始まりの可能性がある。

29日の新規感染者数(7日移動平均)を国別でみると、世界最多は米国で約6万7000人だった。1週間前に比べて5割増と急増した。2位以下はブラジルやインドネシア、インド、イラン、英国が続く。世界の感染者数は同日、累計で約1億9662万人となった。

「世界保健機関(WHO)の6地域のうち5地域で、過去4週間の感染者数が平均で80%増えた」。テドロス事務局長は30日の記者会見で、2週間以内に累計の感染者数が2億人を突破すると予測した。世界的な感染拡大の要因となっているデルタ型は少なくとも132カ国・地域で確認されている。イタリアは7月20日時点で感染者の94.8%をデルタ型が占めた。

各国では行動制限や水際対策を再び強化する動きが目立つ。感染拡大が続くアジアでは、フィリピンが30日、8月6日から2週間にわたって首都圏をロックダウン(都市封鎖)することを決めた。ベトナムも仮設の病院の開設を急ぐほか、民間病院にコロナ患者用の病床を増やすように要請した。

タイ・バンコク市内の空港では仮設の病院の設置作業が続く(29日)=AP

ドイツも再び水際対策の強化に乗り出す。入国するワクチン未接種者などを対象に8月からコロナ検査の陰性証明を求める。同国内では海外で休暇を過ごした人をきっかけに感染が拡大する可能性が指摘されていた。

米疾病対策センター(CDC)は地域の感染状況に応じ、ワクチン接種済みの人でも屋内でマスクを着用するように勧告した。西部カリフォルニア州ロサンゼルスや中西部イリノイ州など、接種者にもマスク着用を求める動きが広がる。

同時に各国が取り組むのがワクチン接種だ。フランスは8月、イタリアでは8月6日から、飲食店の利用時に接種や陰性証明の提示を求める。若者を中心に接種割合を高める効果などを期待する。

接種割合では、欧州連合(EU)が米国を逆転した。英オックスフォード大研究者らでつくる「アワー・ワールド・イン・データ」によると、少なくとも1回接種した人の割合はEUで約59%、米国は約57%となった。

バイデン米大統領は29日の記者会見で、マスクを手にワクチン接種を呼びかけた=ロイター

バイデン米大統領は米国内で「ワクチン未接種のパンデミック(世界的大流行)」が発生していると危機感をあらわにする。29日には新たに接種した人に100ドル(約1万1000円)を配るように地方政府に要請した。連邦政府職員にも接種を求め、未接種者には週1~2回の検査やマスク着用などを要求する。東部ニューヨーク州なども州職員を対象に同様の政策を打ち出している。

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