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NPT再検討会議、22年8月の開催検討 4度目の延期

【ニューヨーク=吉田圭織】国連は30日、2022年1月に国連本部のある米ニューヨーク市で開催予定だった核拡散防止条約(NPT)再検討会議を8月まで延期する方針を発表した。同市での新型コロナウイルスのオミクロン型の感染拡大で、開催が困難だと判断した。同会議は当初開催予定の20年4月から延期が繰り返され、今回で延期は4回目となる。

同会議の議長を務めるスラウビネン氏(アルゼンチン)が30日、締約国向けに出した書簡によると、暫定的に8月1~26日の期間に会議場を確保してもらうよう国連に要請したと述べた。一般討論演説のみを22年1月10日にオンライン形式で実施する案も浮上していたが、締約国の多くが反対した。

開催されれば21年1月に核兵器の保有や使用を全面禁止する核兵器禁止条約(TPNW)が発効してから初の会議となるはずだった。同条約の発効を主導したオーストリアやメキシコなど非核保有国は、NPTの枠組みで核保有国に核軍縮で踏み込んだ具体的な行動を求める最終文書の採択をめざしている。

度重なる延期で、世界の核軍縮の取り組みがさらに停滞する懸念がある。国連の事務次長で軍縮担当上級代表を務める中満泉氏は日本経済新聞の取材に対し「(延期によって)会議の内容に影響が出ないように努力する必要がある」と強調した。

核保有国の間には温度差が目立つ。米国は新戦略兵器削減条約(新START)延長を皮切りに米ロの交渉を重視する。核戦力の増強を進める中国は米ロの責任を問う一方、自国の核軍縮には消極的だ。

被爆地である広島出身の岸田文雄首相は、核保有国と非核保有国の橋渡し役をめざす考えを示している。対面での参加は見送ったものの、12月27日には「(核軍縮には)強い思い入れがあり、貢献できるようにしたい」と語り、ビデオ演説を含めた参加を検討する意向を表明していた。

日本が提出し、6日に国連総会で採択された核兵器廃絶に向けた決議では、NPTについて「(核軍縮の)コミットメント実現に向けて具体的な計画を見いだすよう呼びかける」との文言を盛り込んでいる。

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