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米ロビンフッド上場、初日は8%安 個人買い不発

(更新)
ロビンフッドはナスダック市場に上場した(29日、ニューヨーク市内)=ロイター

【ニューヨーク=宮本岳則】スマートフォン証券専業の米ロビンフッド・マーケッツは29日、ナスダック市場に新規株式公開(IPO)した。株価は一時、公開価格に比べて12%安い33ドル35セントまで下げる場面があった。初日の終値は8%安い34ドル82セントで、時価総額は約290億ドル(約3兆2000億円)となった。

自社の投資アプリを通じて新株の2割を個人投資家に配分しており、上場初日の値動きに注目が集まっていた。

ロビンフッドの上場初値は38ドルで公開価格と同じだった。取引開始直後に一時40ドル台をつけたが、それ以降は売り優勢の展開となった。期待された個人投資家の買いは不発だった。

ロビンフッドは新サービス「IPOアクセス」を通じ、個人投資家が公募価格で株式を購入できるようにした。米国のIPOは通常、上場企業とウォール街の主幹事証券会社、機関投資家の間でほぼ完結している。個人の参加は富裕層など一部に限られ、割当比率も数%とされる。今回のように2割を一般個人に配分するのは極めて異例だ。

IPO参加の是非を巡って、SNS(交流サイト)掲示板「レディット」上では論争が起きていた。応援する書き込みがある一方で「買いたくない」との声も多かった。1月の「ゲームストップ株騒動」で、ロビンフッドは個人投資家の買い注文を制限し、不満は根強い。

ロビンフッドはIPOの成功に向けて個人の取り込みに力を入れた。7月24日にはオンラインで個人投資家向けの説明会(ロードショー)を開き、ブラッド・テネフ最高経営責任者(CEO)ら経営幹部が事前に募集した個人投資家の質問に答えた。テネフCEOは個人向け年金事業への参入や海外進出で高い成長をめざすと強調した。

機関投資家の評価は高まらなかった。ロビンフッドの公開価格は仮条件で示されたレンジ(38~42ドル)の下限に当たる。同社と主幹事証券が事前に想定していたとされる時価総額400億ドルには届かなかった。上場直前に米金融取引業規制機構(FINRA)から投資家保護の不備で罰金処分を受けた。当局からも監視されており、「多くの規制リスクがある」(米運用会社ルネサンス・キャピタルのキャスリーン・スミス氏)との指摘があった。

個人がIPOに多数参加する新しい仕組みも敬遠の一因となったようだ。ロビンフッドのアプリを通じて新株を購入した投資家には、一定期間の株式売却を制限する「ロックアップ条項」が課されていない。上場初日から売却が可能で、当初から値動きが不安定になるとの見方があった。

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