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米、医療従事者の出勤停止相次ぐ ワクチン義務期限迎え

(更新)

【ニューヨーク=山内菜穂子】医療従事者への新型コロナウイルスのワクチン接種を義務づけた米東部ニューヨーク州で、未接種の医療従事者の出勤停止や離職が相次いでいる。義務づけにより接種率が向上する効果が出る一方、人手不足による混乱も生じている。他州の行政機関や企業でも接種義務に伴う離職者の増加が問題になりつつある。

ニューヨーク州は8月、感染力の強いデルタ型の広がりを受け、州内の医療従事者に接種を義務づけた。9月27日が1回目の接種期限で、病院職員や医療サービスを受けられる介護施設職員の92%が少なくとも1回目の接種を終えた。介護施設職員の接種率は1週間で10ポイント増えたといい、同州は「接種率が大幅に高まった」と効果を指摘する。

一方で、医療従事者が出勤停止や離職に追い込まれたケースも少なくない。米メディアによると、州北部のある医療機関では職員全体の5%にあたる150人超が無給休暇になった。系列の介護施設では2割の職員が未接種で職場に戻れず、利用者の受け入れを制限した。このため病院の入院患者の退院後の受け入れ先が見つからず、人手不足のために緊急性の低い手術も延期したという。

ニューヨーク市で最大規模の私立病院では未接種の200人超が退職する見通しとなった。同市は27日、市立医療機関に勤める約4万3000人のうち、未接種者が約5000人にのぼると明らかにしている。同州は同日、緊急事態宣言を出し他州や他国の医療従事者らが州内の医療機関で働けるようにした。

接種を拒む医療従事者の離職は他州でも広がる。南部ノースカロライナ州の医療機関は27日、未接種の職員175人が離職したことを明らかにした。未接種は375人だったが、5日間の猶予期間内に200人が接種したという。

他の職種でも未接種者の離職が増えそうだ。米ユナイテッド航空は29日までに、米国拠点に所属する未接種の従業員約600人を解雇することを決めた。未接種者は従業員の1%未満という。30日時点でワクチンの接種状況を更新したところ、解雇対象となる未接種の従業員は320人に減った。ユナイテッドの解雇方針を受け接種に踏み切った従業員もいたとみられる。

米プロバスケットボールNBAは地方政府による接種義務に従わず試合に出られなかった選手に報酬を支払わない方針を明らかにした。ニューヨーク市や西部カリフォルニア州サンフランシスコ市では屋内でスポーツをする際などに接種証明を求めている。

東部マサチューセッツ州は同州職員に10月中旬までの接種完了を求めている。地元メディアは警察官の離職が数十人にのぼる見通しと伝えている。

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