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ナスダック指数、7月12%高 2年3カ月ぶり上昇率

【ニューヨーク=大島有美子】7月の米株式市場で主要指数は月間ベースでそろって上昇した。米アップルなどハイテク企業が発表した2022年4~6月期決算が市場予想を上回り、ハイテク株の比率が大きいナスダック総合株価指数は6月末比で12%上昇。20年4月以来の月間上昇率となった。米連邦準備理事会(FRB)による利上げペースが鈍化するとの見方も市場の安心感につながった。

29日のナスダック指数は前日比2%高で終えた。個別銘柄では前日夕方に決算を発表したアマゾン・ドット・コムが10%高、アップルが3%高となるなどハイテク株の買いが目立った。

7月は他の主要指数も上昇し、ダウ工業株30種平均は月間で7%、S&P500種株価指数は9%上げた。ダウ平均、S&Pの上昇率はともに20年11月以来の大きさとなった。

年初からの下げが大きかったハイテク株は7月の上昇相場をけん引した。アマゾンは7月に月間で27%、アップルは19%それぞれ上昇した。もっとも、アマゾンは4月以降3カ月連続で下落しており、水準としては21年7月につけた最高値を約3割下回ったままだ。

7月には米主要企業の多くが4~6月期決算を発表した。米調査会社リフィニティブによると、S&P500指数の構成銘柄の半数超がすでに発表を終え、78%で1株利益(EPS)が市場予想を上回った。

「企業収益が来年も持ちこたえ、FRBが目指す景気の『軟着陸』に対する市場の支持が高まった」(ヤルデニ・リサーチのエドワード・ヤルデニ社長)との声も出ている。

FRBは7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2会合連続となる0.75%の利上げを実施したが、パウエル議長は9月以降の利上げペースについて「データ次第」と強調した。4~6月期の米実質国内総生産(GDP)が2四半期連続のマイナス成長だったこともあり、9月は「多くの市場参加者が(利上げ幅を縮める)0.5%の見方に傾き始めている」(米オアンダのエドワード・モヤ氏)。

利上げ鈍化の思惑で、リスク資産から逃避していたマネーが回帰しつつある。暗号資産(仮想通貨)では代表格ビットコインの価格が29日には一時2万4000ドル台をつけ、6月中旬以来の水準に戻した。7月前半には2万ドルを割り込んだが、後半にかけて株式相場の上昇とともに持ち直した。

米長期金利は低下した。米10年物国債の利回りは29日に一時2.6%台をつけた。3.5%近くまで上がった6月中旬から、1カ月間で約0.9%下げた。市場では23年以降の利下げを織り込む動きが進んだ。

為替相場では、ドルの総合的な強さを示すドルインデックスが7月中旬に一時109台と02年9月以来の高値を付けた。その後は下落し、29日は105台まで下げた。日米金利差の拡大を材料にして急ピッチで進行していた円安・ドル高は反転。円相場は29日までの1週間で6円超の円高が進み、1ドル=132円台となった。

7月の株式相場は反発したが「弱気相場における一時的な反発だ」(米国みずほ証券のスティーブン・リチウト氏)との見方は多い。ヘッジファンドなどがショートポジション(売り持ち高)の解消のための買い戻しに動き、相場を押し上げているとの指摘もある。

UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのマーク・ハフェル氏は29日のリポートで「投資家の懸念はインフレから景気後退に移ってきている」と指摘した。景気後退懸念が深まり、S&P指数が22年末に29日時点より2割低い3300まで下げる確率が4割あるとみる。

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