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米大統領「行動見極める」 ロシアの攻撃縮小表明で

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【ワシントン=坂口幸裕、中村亮】バイデン米大統領は29日の記者会見で、ロシアがウクライナの首都キエフなどでの軍事活動を縮小すると表明したことについて「どういう行動を取るか見る必要がある」と述べ、ロシアの対応を見極める考えを示した。ロシアとウクライナはトルコのイスタンブールで29日に停戦協議を開いたが、交渉の行方は見通せない。

ウクライナのゼレンスキー大統領は29日夜の声明で「交渉から前向きなシグナルを受け取った。しかしロシアの砲弾の爆発音が消えるわけではない」と述べた。ロシア軍が攻撃を続ける可能性はなお高く、防衛態勢は緩めないと表明した。

南部のミコライウでは協議を実施した29日朝に行政庁舎がミサイル攻撃を受け、地元当局によると少なくとも12人が死亡した。ゼレンスキー氏はロシア側の発言を「信じる理由はない」と不信感を示し、ロシア軍の撤退、ウクライナの主権と領土の保証について妥協しないと改めて明言した。

ブリンケン米国務長官は29日、訪問先のモロッコの首都ラバトで記者会見し、停戦協議について「前進していると示すものは何もない。ロシアの真剣さを示す兆候は見られない」と懐疑的な見方を示した。

ブリンケン氏は「我々が話している間もロシアはウクライナで継続的に残虐行為を続けている」と強調。「ロシアの行動を注視している。ロシアがすべきなのはただちに攻撃をやめ、軍を撤退させ、話し合いに参加することだ」と訴えた。

米国防総省のカービー報道官は29日の記者会見で、ウクライナの首都キエフへ進軍していたロシア軍の一部が再配置を始めたと明らかにした。再配置先がウクライナ東部となる可能性に触れて「ロシアはキエフ制圧に失敗した」と断定した。

カービー氏は「戦争開始から数日間の迅速な進軍は明らかにキエフが(ロシアにとって)重要な目標だったことを示す」と強調した。侵攻当初からキエフ制圧が目標ではなかったとのロシアの主張に反論した発言だ。

キエフ周辺からロシア軍の一部が撤退したとの報道について「真の撤退ではなく再配置だ。ウクライナの他の地域での大規模な攻撃に注意を払う必要がある」と語った。再配置を始めた部隊は「小規模だ」とも述べたうえで「ロシアは東部のドンバスを優先すると言っている」と指摘し、ドンバスでの戦闘に加わるシナリオに言及した。

英国防省も29日、ロシア軍がキエフの包囲に「失敗したのはほぼ確実」とする分析を公表した。「ロシアは北部(のキエフ周辺)での戦闘能力を東部のドネツクとルガンスク2州での攻撃に転用する可能性が高い」という。

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