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米住宅価格「先例のない上昇」 4月、過去最高の15%

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米カリフォルニア州の住宅建設現場=ロイター

【ワシントン=長沼亜紀】米連邦住宅金融庁(FHFA)が29日発表した4月の全米住宅価格指数(季節調整済み)は前月比で1.8%、前年同月比で15.7%上昇した。いずれも統計のある1991年以降最高の伸び率で、過熱する住宅市場への警戒感が高まっている。

S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが同日発表した4月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(全米)も、前年同月比で14.6%上昇した。伸び率は前月の13.3%から加速し、こちらも1987年の統計開始以来の過去最高を記録した。

FHFAの調査では全9地区の前年同月比伸び率はいずれも2桁台となり、特にアイダホ州、アリゾナ州、コロラド州などからなる山岳部は20.6%に達した。FHFAは、強い需要に、低い住宅ローン金利と住宅供給不足と相まって「先例のない価格上昇が続いている」と指摘した。

新型コロナウイルス危機前から、人口増に対して住宅建設が遅れており、市場に出されている物件の不足が問題となっていた。そこへコロナ危機による在宅勤務の増加で、都市部を離れて郊外や地方都市の広い住宅への移住需要が急増した。歴史的なローン金利の低さも追い風となった。少ない物件に対して購入希望者が多く、価格上昇を招いている。

建設コスト面でも価格上昇圧力は高まっている。経済の段階的再開に伴う供給制約などで木材などの建築資材が高騰、労働力も全般的に不足している。

価格上昇で、手ごろな価格帯の物件がなくなり市場から締め出される購入希望者がでる一方、保有株の価格上昇などで購買力を高めた富裕層が、別荘もしくは資産運用目的で購入する例も増えている。全米不動産協会(NAR)が15日発表したリポートによると、2020年の中古住宅販売全体の伸びは5.6%だったが、このうち別荘は16.4%だった。

連邦準備理事会(FRB)は金融緩和策として住宅ローン担保証券(MBS)の購入を続けているが、住宅市場の過熱を懸念して、一部連銀総裁からは購入規模縮小を早めに始める必要があるとの声もあがっている。

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