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ウォルマート、EC技術を中小に外販 アドビと提携

ウォルマートはネット注文のピックアップや配送の技術を外販し新たな収益源を確保する=ロイター

【シリコンバレー=白岩ひおな】米小売り最大手ウォルマートは28日、同社の電子商取引(EC)の技術を中小規模の小売企業などに外販すると発表した。米アドビとの提携を通じ、消費者がオンラインで商品を注文して店舗や自宅で受け取るまでの一連のシステムをサブスクリプション(継続課金)で提供する。新型コロナウイルス禍でオンライン消費が浸透し、企業のECサイト構築の需要が高まるなか、新たな収益源に育てる。

ウォルマートは消費者がオンラインで購入した商品を集めて梱包・配送するためのクラウド基盤のシステムと、顧客が注文品を受け取りに来たことを従業員に知らせるジオフェンシング技術を提供する。ジオフェンシングとは、全地球測位システム(GPS)やWi-Fiを通じて一定の場所に境界をつくり、対象の消費者の出入りを把握する仕組みだ。同社の梱包や配送サービスを使うことで、注文から2日以内の配送も可能になるという。

アドビは商品をショッピングカートに入れたり、欲しい商品を検索したり、関連性の高い商品をオンライン上で勧めたりするECサイト上の一連の機能を提供する。中小の小売業者はこうした両社のソフトウエアをパッケージで利用することで、オンラインでの売り上げ拡大につなげることができる。

ウォルマートは米国民の9割を半径10マイル(16キロメートル)圏内におさめる4700店の店舗網と生鮮品の品ぞろえを武器に、過去2年間でオンライン売上高は2倍超に膨らんだ。ただ、経済の正常化にしたがってネット通販の伸びは鈍化しつつある。企業向けの新たな需要の開拓で収益確保につなげる。

小売り各社はコロナ禍でネット通販への投資を進めてきたが、中小企業を中心に自前のシステムの構築が追いついていない企業もある。アドビと市場調査会社のIDCは、2020年12月時点でオンラインでの購入や受け取り・配送のためのサービスやソフトウエア自体の市場規模を約440億ドル(約4兆8400億円)と推計する。

ウォルマートの最高技術責任者兼最高開発責任者のスレッシュ・クマール氏は「人々がより良い生活を送れるようにするという使命があらゆるアイデアの中心にある」とし、両社の強みを組み合わせることで「他社のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速を後押しできる」と指摘する。

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