プーチン氏精神状態に疑問 米議員ら「何かおかしい」

【ワシントン=共同】ウクライナに侵攻した上、核兵器運用部隊に高い警戒態勢への移行を命じたロシアのプーチン大統領の精神状態を疑問視する声が、米国内の有力議員らから出ている。権力者の健康問題はどの国にとっても最高機密で、米情報機関がどの程度正確に把握しているかは不明。
米上院情報特別委員会のルビオ上院議員はツイッターで「本当はもっとお話ししたいが、今言えるのは誰もが分かる通り、プーチン氏は何かがおかしいということだ」と指摘した。米メディアによれば、ルビオ氏はプーチン氏の精神状態について政府報告を受けている。
ブッシュ(子)政権で国務長官を務めたライス氏はFOXニュースに「プーチン氏とは何度も会ったが以前の彼とは違う。不安定に見え、違う人物になってしまっている」と語った。
USAトゥデー紙によれば、トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めた元陸軍幹部のマクマスター氏は、テレビ映像で伝えられるプーチン氏がテーブルで落ち着きなく指を動かすしぐさなどいら立っている様子から、理性的な判断ができなくなっている可能性を推測した。
オバマ政権時代に駐ロシア大使だったマクフォール氏も「彼は不安定さを増している」と指摘。約20年に及ぶ権力集中や新型コロナウイルス拡大による隔離状態が精神状態に影響を与えていると分析した。
安全保障問題専門家の一人は、プーチン氏による一連の演説を見た上で「特別に偏執狂的な傾向はない」として、バイデン政権が精神不安を前提にプーチン氏に対処することには否定的な考えを示した。
一方、プーチン氏は28日、経済閣僚らと会談した際、対ロ制裁を科した欧米を「うその帝国」と改めて批判した。

2022年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって1年になります。戦況や世界各国の動き、マーケット・ビジネスへの影響など、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
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