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デジタルドル「実現に高いハードル」 FRB副議長講演

(更新)
クオールズ副議長は中央銀行デジタル通貨に関し「米国が発行するためのハードルは高いと思う」と慎重姿勢を示した=ロイター

【ワシントン=大越匡洋】米連邦準備理事会(FRB)のクオールズ副議長は28日の講演で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関し「米国が発行するためのハードルは高いと思う」と述べ、慎重な姿勢を示した。サイバー攻撃の標的になる可能性に加え、膨大なコスト負担などを課題に挙げた。

FRBは今夏、CBDC発行に関する論点を整理した報告書を公表する。中国のほか欧州でもデジタル通貨の検討が進み、これまで慎重だったFRBも実現の可能性をより具体的に探る。ただ一気に発行に向けた具体的な結論に至るかどうかはなお不透明だ。

クオールズ氏はドルの基軸通貨としての地位は米経済の規模や強さ、金融市場の深さ、法の支配と強固な財産権、金融政策への信頼などの基礎の上にあると説明。「外国の通貨やCBDCによって、ドルの基軸通貨としての地位や国際的な金融取引における支配的な通貨としての役割が脅かされることはないと思う」と語った。

課題として「FRBのCBDCはサイバー攻撃の魅力的な標的となる可能性がある」と指摘した。さらに「CBDCの開発は高価で管理が難しいものになる可能性がある」と膨大なコストへの懸念も表明し、「突き詰めれば、FRBを一般市民向けのリテール銀行にするようなもの」と語った。

そのうえで「他の中銀がCBDC発行に成功したとしても、FRBがCBDCを発行すべきだと仮定することはできない」と話し、FRBは夏に報告書を公表して広く一般から意見を求めるとした。

金融監督を統括するクオールズ氏は、暗号資産(仮想通貨)ビットコインについて「金と異なり、ビットコインの主な魅力はその新規性と匿名性だ」と説明。「匿名性は法執行機関の包括的な監視の対象となる。金は輝き続けるが、目新しさは失われる」と断言。「革命的な決済手段というよりも、リスクの高い投機的な投資であり続けることはほぼ確実だ」との見方を示した。

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