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Google、ブラウザー閲覧履歴の利用制限を延期 24年に

【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルは27日、インターネット閲覧ソフト(ブラウザー)の「クローム」で外部企業による閲覧履歴などの利用を制限する時期を約1年延期して2024年後半にすると発表した。この技術を広告などに活用してきた企業や競争当局から十分な時間を確保することを求める声が強まったことに対応する。

プライバシー保護技術を担当するアンソニー・チャベス副社長が公式ブログで発表した。チャベス副社長はウェブサイト運営企業や広告企業、競争当局と調整を重ねてきた経緯を説明し、「(閲覧履歴の追跡に使う)サードパーティー・クッキーへの対応を中止する前に、代替技術の評価に時間をかけたいという声が多数寄せられた」と述べた。

サードパーティー・クッキーは広告企業などがサイトを横断して消費者のウェブ閲覧履歴を捕捉できる仕組みで、広告配信に利用してきた経緯がある。だが、プライバシー侵害との批判が高まり、米アップルなどが既にブラウザーで対応を進めている。グーグルも20年1月に「2年以内に対応を中止する」と表明した。

同社はプライバシーの保護が重要と認める一方、収益の大半をインターネット広告に依存しており、無料のウェブサービスを維持するためにも一人ひとりの利用者に合わせて広告を配信する仕組みが必要とみている。そのため、「プライバシーサンドボックス」と呼ぶ取り組みを立ち上げ、代替技術の開発や提案を続けてきた。

ただ、広告の配信先の絞り込みに使う当初の代替技術は専門家などからプライバシー保護が不十分だといった指摘を受けた。英競争当局などがネット広告市場でグーグルの支配力が高まると懸念した経緯もある。こうした指摘や批判に対応するため、21年6月にはクロームでサードパーティー・クッキーを使えなくする時期を23年後半に延期すると公表していた。

グーグルは当初の代替技術が不十分とみて、22年1月には別の技術を提案していた。クロームを活用して消費者のネット閲覧履歴を解析し、「自動車」「旅行」といった関心が高い分野を推定する仕組みだ。一定の制限を設けたうえでこうした情報をサイト運営企業に提供し、表示する広告の内容を決められるようにする。

代替技術は既に一部の利用者を対象に試験を始め、同社の最高プライバシー責任者、キース・エンライト氏は27日までに日本経済新聞などの取材で「高評価を得ており、高レベルのプライバシー保護と広告を両立できる」と指摘した。チャベス氏は27日、8月初めに世界の数百万人規模の消費者に試験の対象を広げ、23年にかけてさらに拡大すると説明した。

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