米フォードの7~9月、純利益23%減 半導体不足は緩和
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【ニューヨーク=中山修志】米フォード・モーターが27日発表した2021年7~9月期決算は、純利益が前年同期比23%減の18億ドル(約2000億円)だった。売上高は同5%減の356億ドル。半導体不足に対応して4~6月期に生産調整に着手したことで、7~9月の生産への影響はライバルの米ゼネラル・モーターズ(GM)に比べて限定的だった。
卸売りベースの世界販売台数は14%減の101万台だった。北米市場で16%減、欧州でも9%減となったが、7~9月の世界販売が44%減少したGMに比べて下落幅は3分の1にとどまった。北米を中心に大規模な減産に踏み切った4~6月期の販売実績からは32%上向いた。
ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は「サプライチェーン(供給網)をうまく管理し、短期間で半導体の調達を改善することができた」と述べた。年末にかけて半導体不足の影響がさらに緩和するとの見方から、12月期通期の調整後EBIT(利払い・税引き前利益)の見通しを従来予想の90億~100億ドルから105億~115億ドルに引き上げた。