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NYダウ242ドル高 「年内緩和縮小」も利上げ示唆なく

(更新)

27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比242ドル68セント(0.69%)高の3万5455ドル80セントだった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は同日、年内に資産購入の減額(テーパリング)を始めるのが適切だとの考えを示した。ほぼ市場の想定内だったほか、将来の利上げの示唆はなく、買い安心感が広がった。

IT(情報技術)株の上昇が目立ったほか、エネルギーや金融など幅広い銘柄が上昇した。IT株の多いナスダック総合指数は前日より1.23%上昇し、過去最高値を更新した。ダウ平均も8月16日につけた最高値(3万5625ドル)に接近した。

FRBは月1200億ドルの資産購入について、物価安定や最大雇用に向けた「さらなる著しい進展」があるまで続けるとしてきた。カンザスシティー連銀が主催した経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で27日講演したパウエル議長は、物価上昇についてこの条件を満たし、雇用も前進していると評価した。新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の感染動向に注意しつつも、テーパリングの年内開始に前向きな姿勢を示した。

講演内容は市場の大方の予想に沿ったものだった。9月以降の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング開始に向けた議論や周知が進み、年内に実際に減額が始めるとの見方が多い。年内の金融政策運営の不確実性が和らぎ、投資家が運用リスクをとりやすくなった面がある。

パウエル議長はテーパリングの判断が「直接的に利上げの時期を示唆するものではない」とも強調した。市場では「利上げに慎重な姿勢を崩さなかった」(ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのウィン・シン氏)との受け止めが多かった。米10年債利回りは1.31%と前日より0.04%低下。円相場は1ドル=109円80銭台で、パウエル氏の講演直前と比べ40銭ほど円高・ドル安が進んだ。

テーパリングでFRBの資産の増加ペースが弱まるものの、資産規模は当面、過去最大を更新し続ける。米資産運用最大手ブラックロックのリック・リーダー氏は「経済には十分すぎるほどの流動性があり、最大雇用への動きをほとんど、もしくは全く阻害することなくテーパリングは進む」とみる。

コロナ流行後の株高は大規模な財政出動や金融緩和が原動力となってきた。急な引き締めではなくとも、株式市場への政策面の追い風は弱まる。過去最高値圏にある米国株は企業収益との対比で歴史的にみて割高になっており、積極的に上値を追う動きが鈍くなる可能性もある。

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