FTX「債権者リスト」に日米欧銀行やApple 各国政府も

【ニューヨーク=竹内弘文】暗号資産(仮想通貨)交換業大手で2022年11月に経営破綻したFTXトレーディングの債権者リストに、各国政府や日米欧の銀行、アップルやグーグルなど米IT(情報技術)大手が含まれていることが分かった。各債権の金額は不明だが、世界屈指の仮想通貨取引量を誇ったFTXが幅広い相手と接点を持っていたことを示す。
FTXの金融アドバイザーが25日付でデラウェア州連邦破産裁判所に提出した書類に債権者リストを掲載した。重複も含めて約7500の債権者のうち、企業や団体の名前や所在地を記載した。債権の内容や金額は記載していない。約970万人に及ぶFTXの顧客の情報も含んでいない。

FTXの弁護士団が提出した別の裁判資料によると、FTXの帳簿や記録から同社と利害関係を持つとみられる人・団体を抽出して債権者リストを作成した。リストに掲載されていてもFTXに対する債権を実際に保有するとは限らないと説明している。
リストには、米司法省や米証券取引委員会(SEC)など米連邦政府のほか、ニューヨーク州など州政府機関、日本の金融庁を含めて各国の金融規制当局が掲載されている。米ゴールドマン・サックスや三菱UFJ銀行、ドイツ銀行の名もあった。
ゴールドマンの広報担当者は「債務者に対する債権の保有を主張していない」と回答した。三菱UFJ銀の米国法人はコメントを控えた。
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