ブラジル南部の寒波で不作、コーヒー豆は7年ぶり高値

【ニューヨーク=外山尚之】ブラジル南部で寒波が発生し、農作物の生産に懸念が生じている。降霜の影響でコーヒー豆は不作が予測され、国際相場は約7年ぶりの高値に上昇している。トウモロコシや砂糖など、影響が広範囲に及ぶ可能性がある。
サンパウロなどブラジル南部は現在冬季にあたるが、今年は歴史的な寒波に見舞われており、7月に入り各地で霜や雪が観測されている。世界的な異常気象が影響している可能性もある。
霜や雪はコーヒー豆の生育に悪影響を及ぼす。コーヒー豆の主要産地であるミナスジェライス州やサンパウロ州では今後も降霜が予想され、収穫量の減少が見込まれている。コーヒー豆(アラビカ種)の国際指標であるニューヨーク先物(期近)は26日、1ポンドあたり200セントを超え、約7年ぶりの高値を記録した。
トウモロコシやサトウキビへの影響も懸念されている。ブラジルでは現在、渇水も問題となっており、既にこれらの作物は収穫量の減少が予想されている。寒波によりさらに収穫量が減少するとの見方が出ており、相場の上昇要因となっている。
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