NYで子どもの入院急増 ワクチン未接種の5歳未満多く
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【ニューヨーク=斉藤雄太】全米最大都市を抱える東部ニューヨーク州で子どもの新型コロナウイルス感染による入院が急増している。ニューヨーク市では5日以降の3週間で18歳以下の入院件数が4倍に拡大した。ワクチン接種の遅れが影響しているほか、接種対象外の5歳未満の感染が増えている。
同州保健局によると、24日時点でワクチン接種を完了した子どもの割合は5~11歳の約16%にとどまり、12~17歳は約64%だった。19日の週にコロナで入院した子どものうち、5~11歳でワクチン接種を完了していた人はおらず、12~17歳でも接種完了は4分の1だけだった。同局は子どものワクチン接種を急ぐよう保護者に呼びかけるとともに、5歳未満の感染を防ぐために周囲がワクチン接種や十分な対策を講じるよう求めている。
検査態勢も強化する。ニューヨーク州のホークル知事は27日、300万~350万回分のコロナの検査キットを州内の学校に配布する計画を発表した。
コロナの感染は全米で急速に広がっている。米ジョンズ・ホプキンス大によると、26日の新規感染者数(7日移動平均)は約20万人と1月以来11カ月ぶりの高水準になった。ニューヨーク州は3.7万人強と過去最高の更新を続けている。
米当局は感染拡大を防ぐため、ワクチン接種の加速を繰り返し訴えている。バイデン政権のファウチ首席医療顧問は27日の米テレビで、国内線への搭乗時にワクチン接種を義務化することを「検討するのが妥当だ」と述べた。
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