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NATO部隊、7倍の30万人に 米国は防空システム供与

(更新)

【ブリュッセル=竹内康雄、エルマウ=坂口幸裕】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は27日の記者会見で、危機時に派遣する多国籍の即応部隊を30万人以上に増強すると表明した。現行の部隊は4万人規模で、ロシアの脅威に対抗するため即時に対応できる兵力を7倍以上に増やす。

ストルテンベルグ氏は欧州8加盟国の部隊を旅団級に格上げすると表明。「冷戦以降で最大の集団防衛と抑止力の見直しになる」と力説した。

米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は27日、記者団にロシアが侵攻を続けるウクライナに中長距離の地対空ミサイル防衛システムを供与すると明らかにした。バイデン政権は近く最新鋭のミサイル防衛システムを含む追加の軍事支援を決める予定だ。

米CNNによるとウクライナは160キロ以上の射程のシステムの供与を求めている。長距離火砲の弾薬や対砲兵レーダーなども含む見通し。

26日にはウクライナの首都キーウ(キエフ)でロシアがミサイル攻撃した。サリバン氏によると、ゼレンスキー大統領は27日、主要7カ国(G7)首脳とのオンライン協議で「ロシアのミサイルを撃ち落とせる防空兵器を追加供与してほしい」と求めた。

米欧はこれまで射程が最大8キロメートルの携行型地対空ミサイル「スティンガー」を提供してきた。射程が数百キロメートルある旧ソ連時代に開発された地対空ミサイルシステム「S300」もスロバキアを通じて供与したが、追加で高性能の防衛システムを送る方針だ。

サリバン氏はゼレンスキー氏が「今後数年間でなく数カ月の間にウクライナが戦況で有利な立場になるのを望んでいた」と指摘した。米欧による武器供与を加速し、年内にもロシアとの停戦協議に臨む狙いがあるとみられる。

バイデン氏と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との協議については「これから数週間の間に対話の機会があるだろう」と述べた。具体的な日程は明言を避け「(28日に閉幕する)G7サミットの直後ではない」と語った。

サリバン氏は29日からバイデン氏らが出席する北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で決める今後10年の長期戦略で「中国がもたらす課題に関して前例のない形で言及される」と明かした。

G7は27日、ウクライナ支援に関する声明を発表し、ロシアとの貿易から得る関税収入をウクライナ支援に充当する方針を盛り込んだ。日米などは貿易上の優遇措置を保証する「最恵国待遇」の対象からロシアを外しており、引き上げた関税を有効活用する。

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