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イラン、数週間で核爆弾取得可能か 米国務長官が主張

【ワシントン=中村亮】ブリンケン米国務長官は26日、イランが核爆弾を取得するまでにかかる技術的な時間について1年以上から数週間に縮まった可能性に言及した。米国のトランプ前政権が2018年に離脱したイラン核合意をめぐる再建協議が停滞していることへの危機感を示す発言だ。

ブリンケン氏が上院外交委員会の公聴会で証言した。イランの核爆弾取得までの技術的な時間はブレークアウトタイムと呼ばれ、イラン核合意は1年以上になるように設計された。これが短くなると仮にイランが核武装を宣言した場合、国際社会が十分な対応時間を確保できなくなる。

ブリンケン氏は「イランの核に関する課題に対処する最善の手段は核合意を再び順守することだと確信している」と強調。核合意に復帰する意思を重ねて訴えた。米国が18年に離脱して経済制裁を再開したことに反発し、イランは核合意の義務履行を相次いで停止してきた。

バイデン米政権とイランは21年4月、欧州を介して核合意再建に向けた間接協議を始めた。米国が解除する対イラン制裁の対象などをめぐり溝が埋まらず、再建協議は膠着している。

焦点になっているのが「イラン革命防衛隊」の扱いだ。革命防衛隊はイラン最高指導者のハメネイ師に直属する軍事組織で、トランプ政権が19年に外国テロ組織に指定した。イランは再建協議でテロ組織指定に加え、革命防衛隊に対する制裁の解除を訴えているとされる。

革命防衛隊のテロ指定解除をめぐり、バイデン政権内には温度差がある。ブリンケン氏は26日、テロ組織指定について「実務的な問題として指定によって多くのことは得られない」と言明した。革命防衛隊にはテロ組織指定とは別にさまざまな制裁が科されており、指定を外しても同隊への打撃に大きな変化はないとの主張だ。

一方で米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は4月上旬、革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」を名指しして外国テロ組織の指定を継続すべきだと主張した。米軍では革命防衛隊が中東情勢を不安定にしているとの見方が根強く、対イラン強硬派が多い。

バイデン政権は核合意への復帰が実現しないケースにも備える。バイデン大統領は24日、イスラエルのベネット首相と電話し、数カ月以内に同国を訪問する意向を伝えた。イランの核の脅威を警戒するイスラエルへの支持をアピールする狙いがある。

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