米国「ロシアがイランのデモ鎮圧で助言」 追加制裁発表

【ワシントン=芦塚智子】ジャンピエール米大統領報道官は26日の記者会見で、イランの風紀警察に拘束された女性の死亡事件に抗議するデモを巡り「ロシア政府がデモ鎮圧の方法についてイラン政府に助言している可能性があると懸念している」と述べた。米政府は同日、デモ弾圧に関与したとしてイラン政府当局者らへの追加制裁を発表した。
ジャンピエール氏は「ロシアは開かれたデモの抑圧に豊富な経験がある」と指摘。イランとロシアがより接近しているとの見解を示した。米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は同日の記者会見で、イラン核合意の再建を巡る協議に関して「意味のある協議をするには我々は離れすぎている」として現時点で再開を求める意思はないとした。
米財務省は26日、デモ弾圧に関与したとしてイランの革命防衛隊幹部や刑務所の幹部ら10人と、市民のインターネットへのアクセスの自由を妨害しようとしたとして当局者2人と2団体を制裁対象に追加すると発表した。米国内の資産を凍結し、米国民との取引を禁止する。
バイデン米大統領は26日、イスラエルのヘルツォグ大統領とホワイトハウスで会談し、イランの核開発や中東和平などについて協議した。カービー氏によると、バイデン氏はイランによる核兵器の保有を阻止する米政権の約束を強調した。

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