米国の記録的な寒波、死者57人に 停電や欠航も続く
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【米州総局=清水孝輔】米国を襲った記録的な寒波による死亡者数が少なくとも57人まで増えたことが26日、わかった。米NBCが伝えた。米東部時間26日午後5時(日本時間27日午前7時)時点で7万を超す世帯・事業所が停電している。航空便の遅延や欠航など経済活動への影響も続いている。
全米の死亡者57人のうち米東部ニューヨーク州エリー郡が27人を占めている。降雪や吹雪によって道路を通行できない状況が続き、自動車の中に取り残された市民などが死亡した。エリー郡の高官は「まだ終わりではない」と述べ、今後も報告される死亡者数が増える可能性があると指摘した。
航空情報サイト「フライトアウェア」の米東部時間午後5時時点のデータによると、米国内の空港を発着する航空便の約6300便に遅延が発生し、約3700便が欠航になった。特に米サウスウエスト航空は26日に同社が予定していた約6割にあたる2500便超が欠航となった。年末の休暇で旅行や帰省を計画していた市民に影響が出ている。
全米の停電情報を追跡しているウェブサイト「パワーアウテージ・ドット・US」によると、午後5時時点でニューヨーク州や米西部ワシントン州など5州で7万を超す世帯・事業所が停電している。同時刻に10万を超す世帯・事業所が停電していた25日よりは減っており、電力供給は一部地域で復旧しつつある。