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保険仲介エーオン、同業買収を断念 米司法省提訴で

(更新)
同業との合併を断念した保険仲介大手エーオン=ロイター

【ニューヨーク=伴百江】保険仲介大手エーオンは26日、同業のウィリス・タワーズ・ワトソンを約300億ドル(約3兆3000億円)で買収する計画を断念したと発表した。合併で競争が阻害されかねないと米司法省が民事訴訟を起こし、両社は合併は実現不可能と判断した。バイデン政権が打ち出した競争促進策の影響が広がってきた。

エーオンは昨年3月にウィリス社を買収することで合意していた。両社はアイルランドに本社を置き、売上高でみてエーオンは米国で2位、ウィリス社は3位の保険仲介会社だ。合併が成立すれば売上高は200億ドルとなり、マーシュ&マクレナンを抜いて世界最大の保険仲介会社が誕生するはずだった。

合併により損害保険や企業向け医療保険など複数の保険販売仲介で競争を阻害するとの懸念から、競争政策を担当する司法省は6月に合併阻止の訴えを起こした。両社は法廷審問の日程を8月下旬にするよう申し入れたが、連邦裁判所判事は11月中旬まで先延ばしすることを要請。司法省との法廷闘争に時間がかかることもあり、両社は合併計画を撤回した。

両社は合併成立に向け、中規模の同業他社への資産売却に合意し、欧州の規制当局は合併を承認していた。米司法省はそうした資産売却だけでは市場の競争促進には不十分と判断した。

司法省のメリック・ガーランド長官は声明で「合併撤回は競争や米企業のビジネス、そして米国中の顧客、社員、退職者にとっての勝利だ」と指摘した。エーオンはウィリス社に買収撤回の賠償金として10億ドルを支払う。

バイデン大統領は9日、米企業の競争促進を狙った大統領令に署名した。競争や技術革新を阻害し、利益を独占する恐れのある買収の取り締まりを強化する。すでに米投資会社バークシャー・ハザウェイがこの大統領令を受け、米パイプラインの買収断念を発表した。エーオンとウィリス社の計画撤回はそれに続く大型事例となる。

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